Project/Area Number |
07650994
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
工業物理化学
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
菅野 了次 神戸大学, 理学部, 助教授 (90135426)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 量一 神戸大学, 大学院・自然科学研究科, 助手 (10263401)
河本 洋二 神戸大学, 理学部, 教授 (00030776)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | 電解合成 / 正極材料 / リチウム電池 / インターカレーション |
Research Abstract |
高イオン受容性機能材料の合成法として、これまでの手法とは違う全く新しい合成法である溶融塩中での電解酸化、還元法を用いて、リチウムイオン受容性ホスト化合物の新物質系の探索を、Cu, Ni, Fe, Mnなどの遷移金属酸化物系で行った。可動イオンを含む物質系は、基本的に不安定であるため、電解酸化、還元法のような準安定状態の物質合成法が最適である。本研究では有機溶媒系を用いた電気化学反応[(ディ)インターカレート]で現れた物質系との反応を明らかにすると同時に、物性を解明し、さらに、より高原子価を持つ新規物質の探索を行った。本研究の成果は以下のとおりである。 本研究で用いた電解酸化、還元法によって、200-400℃の比較的低温でNaCuO_2の合成をまず行ない、生成条件の検討と生成物の同定を行なった。電解条件と生成物の関係を調べ、電解生成に適した電流密度、過電圧などを明らかにした。さらに、生成物のナトリウムディインターカレーションなど、電気化学特性を調べた。 次にリチウムを含む銅系酸化物系で物質探索を行なった。LiCuO_2などの酸化物の合成を試みた。その結果、化合物生成が認められたため、X線回析測定などによる化合物同定を行なった。リチウムを含む銅酸化物が析出していると考えられるが、今後、詳しい化合物同定や反応温度の最適化が必要である。 さらに、現在高エネルギー密度二次電池の正極材料として注目されている層状岩塩型LiNiO_2を含む物質系での物質探索を行なった。しかし、KCl/LiCl系溶融塩中での電解ではこの物質は生成しなかった。今後、溶融塩を変化させることなどによって、Ni^<2+>などの原子価状態をとる化合物の生成をまず試みる必要がある。また、LiFeO_2の合成では、鉄が還元されるなど、新物質合成には至らなかった。
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