Project/Area Number |
07650996
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
工業物理化学
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
太田 信昭 広島大学, 工学部, 助教授 (20127624)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | シラアルカン / 選択的ケイ素-水素結合切断 / 遊離基 / 放射線照射 / 電子スピン共鳴 |
Research Abstract |
シラアルカン(RSiH)の77Kにおけるγ線照射による選択的なケイ素-水素結合切断で生成する遊離基(RSi・)の電子スピン共鳴(ESR)の観測より、遊離基の構造について主に検討し、以下の結果を得た。 1.炭素数4までの直鎖RSiH及びトリメチルシランから生成するRSi・のESRより、RSi・の構造を決定した。さらに、数種のRSiHについては、分子軌道法計算を行い、ESRの解析より得られた超微細結合定数(hfs)を再現する構造を見いだした。そこでは、特に、ケイ素を中心とした構造が、正四面体構造をとるのか、あるいはピラミッド構造を取るのかという点に注目して検討した。他のRSiHについても実測のhfsを再現する構造を見いだした後、選択的なケイ素-水素結合切断で生成するRSi・について投稿する予定である。 2.77Kでのγ線照射による選択的な結合切断は、モノメチル置換アルカン(Me-RH)でも生じる。これと連係して、低級の直鎖状炭化水素の一個の水素をシラメチル基(-SiH_3)で置換したRSiHの77Kでのγ線照射ではどのような遊離基が生成うるのかに興味が持たれる。しかし、そのような化合物は入手不可能なので、現在、数種の標的化合物を合成中である。これらの化合物に対しては、遊離基の生成に密接に関係するカチオンラジカルの構造に関しても興味が持たれるので、その点に関しても検討する。 3.固相RSiHから生成するRSi・の生成様式の依存生を明らかにするために、RSiHの紫外線照射あるいは光照射によるホット水素原子引き抜き反応ついて、現在、検討を行っている。さらに、Me-RHのハロゲン置換体のγ線照射でハロゲンが選択的に脱離して生成する遊離基で見いだした77Kでの転移反応との関連より、シラアルカンからの遊離基の77Kでの熱反応の検討、および、初期反応でどのような遊離基が生成するかを明らかにするため4K照射及び4KでのESR測定の準備を行っている。
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