プロキラルジハロゲン化物を利用した高立体選択的炭素-炭素結合生成反応の開発
Project/Area Number |
07651053
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Synthetic chemistry
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
松原 誠二郎 京都大学, 工学研究科, 助教授 (90190496)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | サマリウム / 立体選択的 / 希土類金属 |
Research Abstract |
有機金属反応剤がカルボニル化合物に付加する反応によりアルコールを合成する反応において、α-ヘテロ原子置換有機金属反応剤を利用するとβ-ヘテロ原子置換アルコールが直接合成できることになる。しかもこの炭素-炭素結合生成反応において、高立体選択性を実現できれば、極めて強力な合成手段となる。これまで、α-ヘテロ原子置換有機金属反応剤は、有機リチウム化合物を中心に多くの研究がなされてきた。しかし、α-ハロアルキルリチウム反応剤は非常に不安定で、α-脱離を伴うことがよく知られている。1,1-ジヨードアルカンを用い二ヨウ化サマリウムを作用させ、カルボニル化合物と反応させ、ヨードアルキル化を試みた。この場合、前駆体はα-ヨードアルキルサマリウムでありキラリティーを持つ。まずこの反応においてアキラルなアルデヒドに対し付加を行う非常に高いsyn選択性を示した。また、基質のアルデヒドに不斉炭素を持つものを用いると連続する三点のstereogenic centerを有するヨードヒドリンが得られ、可能性のある4種類のジアステレオマ-の内の一種類が高い選択性で得られた。この基質のアルデヒドに不斉炭素を持つものを用いる場合に、光学活性体を用いても、光学的に純粋なヨードヒドリンが一種類得られ、求核剤である反応活性種がただ一つのエナンチオマーとして反応することを示すことができた。しかし、この活性種は安定には存在しない。これらの反応をGriganard型で行うと反応は全く進行しないし、重水で処理しても重水素化生成物は全く得られない。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)