ラン藻におけるストレス蛋白質の機能とストレス応答の機構
Project/Area Number |
07660101
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
応用微生物学・応用生物化学
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
吉川 博文 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助教授 (50175676)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | シアノバクテリア / 分子シャペロン / チラコイド膜 / HSP70 |
Research Abstract |
1 ラン藻Synechococcus sp.PCC7942株において、3種のDnak(Hsp70)蛋白質を見い出しているが、遺伝子破壊実験の結果、dnaK1は全ての染色体コピーを欠損型に置き換えることが出来、増殖に必須でないことがわかったが、dnaK2とdnaK3は一部の染色体しか置き換えられなかった。さらに、dnaK1欠損株は野生株がまだ生育できる42℃において生育せず、高温感受性になることがわかった。 2 熱ショックによる影響を調べた結果では、3つのDnaKのうちDnaK2がGroELとともに、一過的に増加するという典型的な熱ショック応答を示したのに対し、DnaK1は逆に減少した。一方、DnaK3の発現量は他の2つに比べて少ないと思われたが、熱ショックに対してはあまり量的変化をせず、必須性から考えても、構成的な役割を担っていると考えられる。 3 3つのDnaK蛋白質の細胞内局在性を調べたところ、DnaK1とDnaK2が大部分細胞質に存在したのに対して、DnaK3はチラコイド膜に比較的多く局在していた。この局在性をさらに、アルカリ抽出法、プロテアーゼ処理法などによって調べた結果、DnaK3はチラコイド膜の細胞質側に表在していることが示唆された。DnaK3はHsp70としては顕著に長いC末端非保存領域を持っており、この特徴とチラコイド膜局在性との関連、さらに光合成機能への関与について今後解析していく予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
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