Project/Area Number |
07660385
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied animal science
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
日野 常男 明治大学, 農学部, 教授 (50012050)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | ルーメン発酵 / ルーメンバクテリア / ペプチド抗生物質 / アイベリン |
Research Abstract |
[1]15種の代表的なルーメンバクテリアを供試し、各菌の増殖に対するアイベリンの影響を調べた結果、H_2およびギ酸を生成する菌は12.5μg/mlでわずかに、25μg/mlで大きく阻害されたが、メタン菌は50μg/mlでも殆ど阻害されなかった。また、プロピオン酸を生成する菌では50μg/mlでも増殖阻害が認められなかった。ここで用いた15種のバクテリアを同時に接種した混合培養において、12.5μg/mlのアイベリンによりメタンが減少し、プロピオン酸が増加した。以上の結果から、以前の実験でルーメン微生物混合系において12.5〜25μg/mlのアイベリンによりメタン生成が減少し、プロピオン酸生成が増加したのは、H_2とギ酸を生成する菌の増殖速度が低下した結果として、競争に勝ったプロピオン酸生成菌が増加したためと考えられる。 [2]卵黄由来のフォスファチジルコリンを用いてリポソームを調製し、その調製時にリポソーム内に蛍光物質のカルセイン(3,3′-bis〈N, N′-bis・carboxymethyl・aminomethyl〉-fouorescein)を封入した後、そのカルセインの漏出を測定することにより膜透過性を調べたところ、25μg/mlのアイベリンの存在下で20分インキュベートした場合に、70〜80%のカルセインが漏出した。アイベリン無添加の場合はほぼ0%であったので、アイベリンは膜透過性を明らかに高めると考えられ、その作用は類似物質のアラメシシンとほぼ同質であり、グラミシジンSよりもはるかに大きかった。カルセインはかなり大きな分子であり、Na^+やK^+などのイオンの透過がどうなるかは今後の問題であるが、少なくともアイベリンが膜透過に与えることは確認できたと言える。
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