癌原遺伝子C-maf産物タンパク質のニワトリ網膜における発現とその機能
Project/Area Number |
07660396
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Basic veterinary science/Basic zootechnical science
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中山 裕之 東京大学, 農学部, 助教授 (40155891)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西澤 誠 京都大学, 医学部, 助教授 (30192248)
上塚 浩司 東京大学, 農学部, 助手 (60251419)
|
Project Period (FY) |
1995
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
|
Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
|
Keywords | ニワトリ / Maf / 網膜 |
Research Abstract |
ロイシンジッパー構造を持つ癌遺伝子蛋白Mafは神経系、間葉系、中胚葉由来上皮の発生に関連して発現している。本研究では発育鶏胚および新生鶏の眼球をAMeX包埋し、抗v-Maf、抗MafK、抗Fos抗体を一次抗体とするABC法で免疫染色した。孵化後5日の新生鶏の眼球網膜はパラホルムアルデヒドで固定し、凍結切片を作製、pre-embedding法で抗Maf抗体と反応させた免疫電顕法も実施した。また、別の孵化後5日の新生鶏については殺処分前2時間を完全暗条件下におき、赤色光下で採材、固定した眼球網膜材料も観察した。 Mafの発現は網膜最外層の外節に認められた。この発現は孵化直前から孵化後7日まで強く、10日より減弱し、45日ではごく一部に限局していた。MafK、Fosは網膜では発現していなかった。孵化直後から孵化後7日までは網膜外顆粒細胞層の細胞核でもMaf陽性を示すものが少数あった。免疫電顕観察では、網膜外節〜内節の細胞膜がMaf陽性を示し、とくに外節最外層の色素上皮と接する部分で陽性反応が強かった。また、殺処分直前に暗条件飼育した孵化後5日の鶏においても明条件鶏と同様、Mafの網膜外節での発現が観察された。 以上のことから、Mafは網膜の発育、完成に深く関係していると思われた。さらに、免疫電顕の結果を考慮すると、Mafは核内において転写因子として存在する以外に、網膜ではその成長過程において網膜と色素上皮細胞との連絡に関わる機能を有する分子として細胞膜に分布しているのかもしれない。視覚情報伝達系におけるNRLの発現、MafとNRLの関係およびこれらタンパクの機能を明らかにする研究は現在進行中である。
|
Report
(1 results)
Research Products
(1 results)