環境ストレス・免疫系応答における視床下部・脾臓交感神経系の機能的連関
Project/Area Number |
07670078
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Environmental physiology (including Physical medicine and Nutritional physiology)
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
清水 宣明 金沢大学, 大学院・自然科学研究科, 助教授 (50019634)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀 哲郎 九州大学, 医学部, 教授 (00022814)
林 良茂 金沢大学, 工学部, 教授 (60019750)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 拘束ストレス / ノルアドレナリン / マイクロダイアリシス / 脾臓交感神経 / 視床下部 / セロトニン / シアゼパム / 80H-DPAT |
Research Abstract |
拘束ストレスによっておこる脾臓ナチュラルキラー(NK)細胞活性の抑制が、脾臓交感神経終末からのノルアドレナリン遊離の促進に起因する可能性を検討した。脾臓に慢性留置した微小プローブにて経時的に回収したノルアドレナリンを、高速液体クロマトグラフ・電気化学検出器による分析した。透析チューブ内に回収したノルアドレナリンは(1)高K^+濃度のリンガー液の潅流および脾臓交感神経の電気刺激により増大し、(2)TTXに感受性を有し、Ca^<2+>依存性であること、(3)薬理学的にシナプスでのモノアミンの遊離を促進、あるいは再吸収を抑制することが明かにされているアンフェタミン、コカイン、デシプラミンなどを潅流液中から微量投与することにより有意に増加することなどから、血中由来のものではなく、主として神経終末から放出されたノルアドレナリンを分析していることを確認した。拘束ストレス開始後、脾臓のノルアドレナリンは潜時20分以内に基礎遊離量の約8倍にまで増大し、その後20分間持続した。この拘束ストレスによるノルアドレナリン遊離は、あらかじめ脾臓を支配する交感神経を切除することによって著明に抑制されることから、脾臓交感神経から遊離されたノルアドレナリンを反映していると考えられる。さらに、拘束ストレスによって脾臓のNK細胞の活性も有意に抑制されるが、これも脾臓交感神経の切除によって有意に阻害される。以上の結果から、拘束ストレス時におこる脾臓NK細胞活性の抑制は、脾臓交感神経終末からのノルアドレナリンの遊離が促進することに起因すると考えられる。 一方、拘束ストレス後視床下部でセロトニンの遊離が有意に増加し、これは抗不安作用を有するdiazepamあるいは80H-DPATの前投与によって完全に阻害できた。以上の結果は拘束ストレス・免疫応答における視床下部・脾臓交感神経の機能的連関を示唆する。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)