Project/Area Number |
07670080
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Environmental physiology (including Physical medicine and Nutritional physiology)
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Research Institution | 山梨医科大学 |
Principal Investigator |
永井 正則 山梨医科大学, 医学部, 助教授 (40110027)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 褐色脂肪細胞 / カルシウム / 熱産生 / プロスタグランディン / アデノシン / インドメタシン |
Research Abstract |
1)褐色脂肪細胞の細胞内カルシウム濃度と熱産生に及ぼすプロスタグランディンE_2(PGE_2)の効果: 白色脂肪組織では、交感神経刺激により組織中にPGE_2が蓄積され、このPGE_2が脂肪分解を抑制することが報告されている。それに対して、褐色脂肪細胞ではPGE_2が熱産生を賦活するのと同時に細胞内カルシウム濃度を上昇させることを今回見出した(論文印刷中、Prosta glandins:1996)。褐色脂肪細胞では、刺激によるcAMPの増加が脂肪分解を促進し、その結果熱産生が上昇することが知られている。したがって、褐色脂肪細胞では白色脂肪と異なり、PGE_2は脂肪分解を促進すると考えられる。PGE_2による細胞内カルシウム濃度の上昇は、細胞外液からカルシウムを除去しても起こることから、PGE_2は細胞内の貯蔵部位からカルシウムを放出すると予想される。一方、ノルアドレナリン(NA)に対する熱産生反応は、PGE_2の合成阻害剤インドメタシンの前処理によって影響されなかったので、ノルアドレナリンとPGE_2はそれぞれ独立の経路により褐色脂肪細胞の機能を調節していることがわかった。現在、褐色脂肪細胞におけるPGE_2受容体の同定を急いでいる。 2)褐色脂肪細胞の細胞内カルシウム濃度と熱産生に及ぼすアデノシンの効果:交感神経刺激により、脂肪組織中にアデノシンが蓄積されることが既に報告されている。今回は、アデノシンがNAによる褐色脂肪組織の熱産生反応を強力に抑制すること、同時に褐色脂肪細胞の細胞内カルシウム濃度を上昇させることを見出した(論文準備中)。アデノシンによる細胞内カルシウム濃度の上昇は、NAやPGE_2の場合と比べ持続時間の短いことが特徴であった。 3)褐色脂肪細胞の細胞内ATPとcAMPの生物発光法による測定: ルシフェリン-ルシフェラーゼ反応を利用して、褐色脂肪細胞内のATPとcAMP量の測定を試みた。測定チェンバー内で細胞膜を破砕する方法をいくつか検討した結果、褐色脂肪組織片をグリセロールで前処理する方法が簡便かつ充分であることがわかった。現在、測定を行っている。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)