Project/Area Number |
07670090
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Environmental physiology (including Physical medicine and Nutritional physiology)
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
伊藤 俊之 京都府立医科大学, 医学部, 助教授 (90168360)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森本 武利 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (30079694)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 微小循環 / 酸素分圧 / 酸素消費 / ガス輸送 / 拡散現象 / 輸送現象 / 蛍光顕微鏡法 / ビデオ顕微鏡法 |
Research Abstract |
末梢血管で赤血球から放出された酸素は、血漿・細胞外液・細胞内液という体液中を拡散してミトコンドリアに到達する。それゆえ、脱水時に体液が濃縮されて粘稠化すると、「粘性係数(η)の増加 ⇒酸素拡散係数(DO_2)の低下」を介して組織酸素供給が障害されることが考えられる。本研究の目的は、最近我々が開発した二次元酸素分布可視化システムを応用してDO_2をin vitroとin vivoで実測し、脱水という巨視的な現象が微視的な酸素運搬過程に及ぼす影響を解析することである。DO_<> の測定は高分子モデル水溶液およびラット腸間膜を用いて行った。 まず粘稠モデル水溶液中で温度と含水率がDO_2に及ぼす影響を検討した。溶質としてはDextran(分子量39,200)およびGlycerol(分子量92.1)を使用し、含水率60-100%、温度25-45℃で測定した。各含水率において昇温とともにDO_2は増加し、その変化はArrheniusの式でよく回帰できた。Dextran溶液中におけるDO_2の温度依存性はGlycerol溶液中よりも大きく、拡散に要する活性化エネルギーが大であった。含水率とDO_2は、各温度について直線回帰のほうが良い相関を示した。含水率増加とともにDO_2は増加するが、低温(25℃)における含水率依存性がことに顕著であった。 一方、動物実験で得られたDO_2の値には、むしろ血管の走行・構築による影響が大きいことが判明した。すなわち、孤立した細動脈周囲の部位と細動静脈が伴走する部位とでは、DO_2は前者において大きくなる傾向が認められた。しかし、血管構築の差は、そこでの細胞外マトリックス等の構造差にも関連している可能性があるので、今後、更に実験例数を増やして検討を加える必要があると考えられた。
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