慢性炎症性血管肥厚における肥満細胞キマ-ゼの病態生理学的意義
Project/Area Number |
07670107
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General pharmacology
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Research Institution | Shimane Medical University |
Principal Investigator |
奥西 秀樹 島根医科大学, 医学部, 教授 (70111888)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 裕太 島根医科大学, 医学部, 助教授 (40162028)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 慢性炎症性血管肥厚 / 新生内膜 / 血管新生 / 肥満細胞 / 繊維芽細胞 / キマ-ゼ / ACE阻害薬 / アンジオテンシンII受容体拮抗薬 |
Research Abstract |
1.病態生理学的検討: 雄性イヌ(体重約10kg)を用いて2種類の慢性炎症性血管肥厚モデル、即ち頚動脈バルーン傷害モデルと大動脈内膜傷害モデルを作製し、偽手術対照群と比較した。傷害1ヵ月後の時点における両モデルに共通した所見を挙げる。(1)傷害部位に一致して内弾性板の一部断裂、新生内膜肥厚、外膜の繊維性肥厚、および外膜における血管新生の増加を呈した。(2)中膜平滑筋層は若干の配列の乱れを生じたのみで肥厚を示さなかった。(3)外膜において肥満細胞数、線維芽細胞数、およびコラーゲン量が増加した。(4)キマ-ゼ活性およびアンジオテンシン変換酵素(ACE)活性が上昇し、これら酵素活性の反応産物であるアンジオテンシンIIの傷害血管組織中含量も増加していた。(5)定量的逆転写PCRによる解析の結果、キマ-ゼ、ACEともにmRNA量が増加した。以上の結果とは異なり、抗キマ-ゼ抗体を用いた免疫組織化学の解析結果は両モデル間で若干の差異を示した。頚動脈バルーン傷害モデルにおいては外膜肥満細胞ならびに内皮直下基底膜と思われる構造に陽性染色を認めた。大動脈内膜損傷モデルにおいては外膜肥満細胞のみが陽性であり、内皮細胞基底膜は陰性であった。 2.薬理学的検討:頚動脈バルーン傷害モデルにおいてキマ-ゼの役割を検討する目的で、ACE阻害薬とアンジオテンシンII拮抗薬の連続投与による内膜肥厚抑制効果を比較した。ACE阻害薬は傷害血管組織のACE活性をほぼ完全に抑制したにも拘わらず新生内膜肥厚を有意に抑制しなかった。一方、アンジオテンシンII受容体拮抗薬は内膜肥厚、外膜線維性肥厚のいずれに対しても顕著な抑制効果を示した。 以上の成績から、物理的傷害に応答した慢性血管炎症過程において過剰発現したキマ-ゼが、増殖因子的作用を有するアンジオテンシンIIの過剰産生を通じて血管内膜・外膜肥厚を促進することが明らかになった。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)