Project/Area Number |
07670129
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General pharmacology
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
泉 太 産業医科大学, 医学部, 教授 (90028506)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上野 晋 産業医科大学, 医学部, 助手 (00279324)
上園 保仁 産業医科大学, 医学部, 講師 (20213340)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | 副腎髄質細胞 / カテコールアミン / 開口分泌 / 再構成 / アフリカツメガエル卵母細胞 / クロマフィン顆粒 |
Research Abstract |
神経細胞のモデル系である副腎髄質細胞は、アセチルコリン刺激によってニコチン性アセチルコリン受容体・イオンチャネル複合体よりNa^+が流入し、Na^+流入による脱分極により電位依存性Ca^<++>チャネルが開口してCa^<++>が流入し、Ca^<++>の上昇をトリガーとしてカテコールアミンの開口分泌を生じる、という一連の刺激-分泌関連を形成している。この刺激-分泌関連の各ステップをさらに詳しく解析するために、本研究ではアフリカツメガエル卵母細胞発現系を用いて、副腎髄質細胞の刺激-分泌関連をツメガエル卵母細胞に再構成させるべく実験を行った。 まずウシ副腎髄質よりクロマフィン顆粒を分離し、アフリカツメガエル卵母細胞に注射した。そしてツメガエル卵母細胞内カテコールアミン含有量を測定し、卵母細胞内の顆粒の残存率を検討した。卵母細胞内カテコールアミン含有量は、顆粒注射後時間依存的に減少し、従って機能的クロマフィン顆粒も時間依存性に減少したものと推測された。しかしながら注射後48時間においても約60%が残存していた。そこでこのクロマフィン顆粒含有卵母細胞を用いて、細胞内Ca^<++>濃度の上昇によるカテコールアミンの放出の再構成が可能であるか検討した。刺激により細胞内Ca^<++>を上昇させることが知られているムスカリン性アセチルコリン受容体type2を、顆粒を注射した卵母細胞に発現させ、ムスカリン性受容体刺激後の培養メディウム中のカテコールアミン量を測定した。しかし刺激による卵母細胞内Ca^<++>濃度の上昇は認められたものの、メディウム中のカテコールアミン量の有意な増加は認められなかった。また、ジギトニンで処理し膜の透過性を高めた顆粒含有卵母細胞を用いて、細胞外液Ca^<++>流入によるカテコールアミンの放出についても検討した。外液Ca^<++>流入により、若干のCa^<++>依存性カテコールアミン放出が認められたものの、有意な差は認められなかった。これらの結果より、Ca^<++>依存性のカテコールアミン分泌にはツメガエル卵母細胞に欠損し副腎髄質細胞のみが保持する何らかの機構が存在するものと考えられた。従って今後はクロマフィン顆粒以外の副腎髄質細胞の細胞質成分も同時に発現させ、Ca^<++>依存性のカテコールアミン放出について検討を行い、分泌機構に関与する物質を同定していきたいと考えている。
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