Project/Area Number |
07670131
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General medical chemistry
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小野 哲也 東北大学, 医学部, 教授 (00107509)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池畑 広伸 東北大学, 医学部, 助手 (90250737)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | DNAメチル化 / DNAメチルトランスフェラーゼ / 老化 / 癌化 / トランスジェニックマウス |
Research Abstract |
我々は過去の研究からDNAメチル化の変化が老化の原因のひとつである可能性を示唆するデータを得てきたが、それらはいずれも状況証拠にすぎず、より直接的なアプローチが必要である。そこでDNAメチル化を促進させるDNAメチルトランスフェラーゼ遺伝子を肝で過剰発現させるトランスジェニックマウスを作り、その結果何が起こるかを解析した。作成した7系統のトランスジェニックマウスのうち2系統は子孫が全くとれず断念した。残り5系統につき子孫をとり中年になるまで飼育した。このうち2系統は生殖能がきわめて低かったがほかの3系統はよく繁殖した。これらのマウスについて1〜1.5年間飼育を続けた後、外見上の変化及び内蔵の異常について解析した結果、行動異常、白内障、肝腫瘍、大腸癌、リンパ腫、精巣上体に付随する脂肪体の褐色化などが5〜20%のマウスに見出された。これらの障害はDNAを導入されていないC57BL系マウスではほとんど観察されないので、DNAメチルトランスフェラーゼ遺伝子の導入の結果であると推測された。ただし障害の発生頻度がまだ高くないので、今後飼育期間を2年にのばして観察したい。またDNAメチル化と障害の相関性をさらに確かにするためにDNAメチル化活性の測定を始めたが、非常に煩雑でありスクリーニングには適切でないことが分かったので、抗体を作ることを考え、DNAメチルトランスフェラーゼを大腸菌を用いて大量発現させる系を作った。現在は蛋白の生産を確認した所であるが、今後これを用いて抗体を作成したい。なお、今回の研究に関連することとしてc-fos遺伝子のメチル化がヒトの脳腫瘍発生に密接に関与していること、DNAメチル化が遺伝子発現を抑制することも明らかにした。
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