Project/Area Number |
07670132
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General medical chemistry
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
加藤 一郎 東北大学, 医学部, 助手 (50250741)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
那谷 耕司 東北大学, 医学部, 助手 (90202233)
高沢 伸 東北大学, 医学部, 講師 (50187944)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | サイクリックADPリボース / CD38 / トランスジェニックマウス / 膵β細胞 / インスリン / グルコース / 糖負荷試験 / セカンドメッセンジャー |
Research Abstract |
我々は先にサイクリックADPリボースがインスリン分泌のセカンドメッセンジャーであることを提唱し、さらにCD38がサイクリックADPリボース合成・分解酵素であることを報告した。CD38は当初リンパ球より単離されたが膵臓のランゲルハンス島にも発現している。従って、CD38がサイクリックADPリボース産生を介してインスリン分泌を抑制する可能性が示唆されてきた。本研究では、ヒトCD38を膵β細胞において過剰発現させたトランスジェニックマウスを作製しその血糖・インスリン分泌に対する影響を明らかにすることを目的として以下の実験を行った。 1).インスリンプロモーターにヒトCD38cDNAを連結したDNAをマウス受精卵に顕微注入し、トランスジェニックマウスを作製した。 2).トランスジェニックマウスではノーザン法・免疫組織染色でヒトCD38が膵ランゲルハンス島β細胞のみで発現していた。 3).トランスジェニックマウス膵ランゲルハンス島ではサイクリックADPリボース合成活性とグルコース刺激によるサイクリックADPリボース量の著しい上昇(3倍)が認められた。 4).トランスジェニックマウス単離膵ランゲルハンス島では、コントロールラ島に比しグルコース刺激によるインスリン分泌の増加(1.7-2.3倍)が認められた。 5).糖負荷試験でもトランスジェニックマウスはコントロールに比し、インスリン分泌の増強と血糖値の早期正常化を示した。 以上、ヒトCD38遺伝子導入トランスジェニックマウスにおいて、膵β細胞で産生されたCD38がサイクリックADPリボース産生を介してグルコース刺激によるインスリン分泌を調節している可能性が個体レベルから示された。
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