Project/Area Number |
07670143
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General medical chemistry
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
牛首 文隆 京都大学, 医学研究科, 講師 (50243035)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | プロスタノイド / プロスタグランジン / トロンボキサン / 受容体 / リガンド結合 / 情報伝達 |
Research Abstract |
本研究は、分子生物学的手法を用いてプロスタグランジン(PG)受容体のリガンド結合部位と情報伝達部位を同定する事を目的としており、以下の成果が得られた。 PG受容体は機能的に弛緩性受容体、収縮性受容体および抑制性受容体に大別される。これらの受容体グループは構造的にも類似性が高いことから、まず弛緩性受容体であるPGDとPGI受容体で種々のキメラ受容体を作製した。ついで、このキメラ受容体を培養細胞に発現させ、そのリガンド結合活性や情報伝達活性を詳細に解析した。その結果、PGI受容体の第一膜貫通領域およびPGD受容体の第6、7膜貫通領域がリガンド結合に重要であることを明らかにした。情報伝達部位に関しては現在も解析中である。 我々は、以前にトロンボキサン(TX)A_2受容体を介する情報伝達機構に異常が認められる症例の血小板を詳細に解析し、患者TXA_2受容体の細胞内第一ループ内での一アミノ酸の突然変異がその本態であることを見出した。最近、TXA_2受容体にはそのカルボキシル末端のみ構造を異とする2種類の受容体アイソフォームの存在が報告された。本研究において我々は、血小板ではTXA_2受容体の両アイソフォームが発現していること、また上記症例においては両アイソフォームに同じ部位での変異が存在することを確認した。さらにTXA_2受容体の培養細胞への発現系をもちいてその情報伝達機構を解析した。その結果両アイソフォームの連関するG蛋白質は、Aタイプ受容体ではGq、GsでありBタイプ受容体ではGq、Giであることを見出した。一方、変異受容体ではGq、Gsとの連関が消失したが、Giとの連関は保たれていた。以上の結果TXA_2受容体の情報伝達には受容体のカルボキシル末端と細胞内第一ループが重要であること、および連関するG蛋白質の種類によって結合部位が異なることが明らかとなった。
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