ヒト赤血球プロテインホスファターゼ2Aの活性制御機構の研究
Project/Area Number |
07670145
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General medical chemistry
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
武田 誠郎 広島大学, 医学部, 教授 (40030853)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田邉 修 広島大学, 医学部, 講師 (70221398)
碓井 裕文 広島大学, 医学部, 助教授 (40127618)
|
Project Period (FY) |
1995
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
|
Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
|
Keywords | プロテインホスファターゼ / プロテインホスファターゼ2A / 赤血球 / リン酸化・脱リン酸化 / 2価金属イオン / 74kDa調節サブユニット / 脳 / cDNAクローニング |
Research Abstract |
ヒト赤血球可溶画文よりサブユニツト構造の異なる4種のプロテインホスファターゼ2A(PP2A);α_1β_1,α′_1β_1、α_1β_1γ_1、α_1β_1δ_1を分離精製した。αとα′(34kDa)は触媒サブユニツトで、β(63kDa)、γ(53kDa)、δ(74kDa)は調節サブユニツトである。 1)PP2Aの触媒サブユニツトに含まれる2価金属イオンの同定:αとα′は蛋白化学的に区別出来ない。αは2価金属イオンが無くとも活性があり、Mg^2+またはMn^2+によって活性化を受ける。α′は完全にMn^2+依存性でMg^2+のみではほとんど活性がない。αにはこれらの2価金属は含まれないが,等モルのZnと0.3モルのFeが検出された。α′にはこれらの金属は検出されなかった。 2)PP2Aホロ酵素、α_1β_1δ_1の再構成によるδの機能分解:α_1β_1δ_1をヘパリン-セファローズカラムを用いてα_1β_1とδ_1に分離し、両者を食塩存在下で混和し、ホロ酵素を再構成した。各種リン酸化タンパク室を基質としたα_1β_1のホスファターゼ活性はδが結合することにより20-64%抑制された。この性質を利用してδの定量法を確立した。 3)74kDaδのcDNAの単離と推定一時構造:δの部分アミノ酸配列に基づいて、ヒト大脳皮質cDNAライブラリーからδをコードするcDNAを単離した。この塩基配列からδは570個のアミノ酸からなる分子量66万の蛋白質と推定された。δの一次構造はPP2AのB′サブユニットとの類似性が認められた。δにはAキナーゼ、Cキナーゼによるリン酸化部位のコンセンサス配列が複数存在し、N末端側にはPQ繰り返し配列、C末端側に核移行シグナル、SH3との結合部位のコンセンサス配列が存在した。ノーザン・ブロットで調べた全ラット組織に約2.9kbのδのmRNAの発現を認めた。これはウエスタン・ブロットによるδの組織分布と一致した。
|
Report
(1 results)
Research Products
(1 results)