毒素原性大腸菌の耐熱性エンテロトキシンの受容体活性化
Project/Area Number |
07670316
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Bacteriology (including Mycology)
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
平山 壽哉 長崎大学, 熱帯医学研究所, 教授 (50050696)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和田 昭裕 長崎大学, 熱帯医学研究所, 助手 (70253698)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | 腸管感染症 / 細菌毒素 / 下痢毒素 / 大腸菌 / エンテロトキシン / グアニル酸シクラーゼ / 毒素受容体 / レセプター |
Research Abstract |
毒素原性大腸菌が産生する耐熱生下痢毒素(STa)は腸管膜受容隊である膜結合型グアニル酸シクラーゼ(STaR/GC-C)を活性化しサイクリックGMP濃度を上昇させて下痢を起こす本研究では下痢のメディエーターであるサイクリックGMPを生成するSTaRがいかにしてSTaによって活性化のシグナルが伝わるのか、その仕組みを分子生物学的手法で解明することを目的とした。 すでにこの膜結合型グアニル酸シクラーゼのc末端側にある63残基のアミノ酸を遺伝子操作して欠如させた受容体ではSTがこの受容体に結合してもSTaによる活性化のシグナルは伝達されない。そこで種々の変異受容体を作製して毒素結合に対応してグアニル酸シクラーゼ活性が活性化されるかいなかを検討した。 その結果、39残基のアミノ酸をc末端から削った受容体では毒素によるグアニル酸シクラーゼの活性化が起きないこと、さらに22残基のアミノ酸を削ったものでは著明な酵素活性の活性化が認められたことなどからc末端の23残基から40残基にいたるアミノ酸部位にSTaのグアニル酸シクラーゼ活性化に必要な何らかの機能が存在することが明らかになった。この領域にはアルギニンやリジンといった塩基性アミノ酸が多く存在する特徴を有していた。さらに興味深いことに、この領域に隣接するアミノ酸であるセリン1029はプロテインキナーゼCによってリン酸化されるコンセンサスシークエンスアミノ酸配列SXKKの配列中に在り、フォルボールミリステートアセテート(PMA)のプライミング効果に因って活性化されたプロテインキナーゼCによってリン酸化を受け、このリン酸基が塩基性アミノ酸に富む上記の領域の機能を高めることを示唆した。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)