細胞接着因子によるウイルス細胞傷害作用制御の分子機構
Project/Area Number |
07670342
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Virology
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
伊藤 康彦 三重大学, 医学部, 教授 (00022872)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 細胞接着因子 / パラミクソウイルス / HIV / 細胞融合 / FRP-1 / CD98 / Tyrosine Protein Kinase |
Research Abstract |
パラミクソウイルスやHIVによる細胞傷害の主要な機序の一つは細胞融合、多核巨細胞形成、である。ウイルス誘導および生理的細胞融合に細胞融合を制御している宿主因子としてFusion Regulatory Factor-1(FRP-1、CD98)見い出した。抗FRP-1抗体を細胞に作用させるとパラミクソウイルスやHIVによる細胞融合が増強される。本年度はFRP-1発現L929細胞を用いて、新たな抗FRP-1モノクローナル抗体を3個作製した。そのうちの一つ、18-1-2、は抗FRP-1抗体処理U2ME-7細胞(HI Vgp160発現U937-2細胞)の細胞凝集には影響を与えることなく、細胞融合、多核巨細胞形成、を抑制した。このことはFRP-1分子をManipulationすることによってパラミクソウイルスやHIVの細胞傷害作用を制御できることを示唆している。抗β1インテグリン抗体やファイブロネクチンを抗FRP-1抗体処理U2ME-7細胞に作用させると多核巨細胞形成を抑制した。抗FRP-1抗体による細胞融合誘導の分子機構を解析するために、Protein Kinase阻害剤の効果を調べた。H-7、HerbimicinやGenisteinは抗FRP-1抗体による細胞融合誘導を阻害した。抗Phosphotyrosine抗体で解析すると抗FRP-1抗体によって幾つかの蛋白のTyrosineが燐酸化されていた。これらの事実は抗FRP-1抗体による細胞融合誘導にはProtein Kinase、特にTyrosine Protein Kinase、が関与していることを示している。このことから、細胞接着因子によるウイルス細胞傷害作業制御におけるTyrosine Protein Kinaseの役割の重要性が浮かび上がってきた。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)