インスリン依存性糖尿病感受性MHC分子に結合するペプチドの構造解析とその応用
Project/Area Number |
07670375
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Immunology
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
松下 祥 熊本大学, 医学部, 助教授 (50167649)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 主要組織適合抗原 / HLA / ペプチド / T細胞エピトープ / 免疫学 / ファージペプチドライブラリー / インスリン依存性糖尿病 / 自己免疫 |
Research Abstract |
本研究は、HLA-DQ分子に結合するペプチドの構造上の特徴を明らかにするとともに、1アミノ酸残基が異なるのみであるにも拘わらずインスリン依存性糖尿病(IDDM)感受性において異なるHLAの組み合わせ(DQ8とDQ9)を比較解析し、もってIDDMを誘導する責任抗原としてのT細胞エピトープの同定に資することを目的とした。そのために、先ず精製DQ4分子に結合するファージランダムペプチドライブラリーを選択することにより、DQ4に高親和性に結合するペプチドを同定した。このペプチドのアナログとDQ4分子との親和性を定量することにより、アンカー残基ならびにその位置に許容されるアミノ酸の種類を決定した。次に同様の方法で、DQ8(DQA1*0302-DQB1*0302:DQβ^<57>Ala)とDQ9(DQA1*0302-DQB1*0303:DQβ^<57>Asp)で結合親和性の異なるペプチドの構造を同定した。IDDMに感受性を示すDQ8と、感受性を示さないDQ9に結合するペプチドは、N末端側の第1番目のDQアンカー残基をP1としてC末端向きにアミノ酸残基に番号を付けると、P1、P4およびP8あるいはP9をアンカー残基としていた。DQβ^<57>に最も近いP8あるいはP9に、ArgやThr以外の親水性アミノ酸を有するペプチドは、DQ8には高親和性を示したが、DQ9にはほとんど親和性を示さなかった。GAP65p254-269ペプチドは、IDDM患者のT細胞が反応性を示すペプチドとして注目されている。さらにCoxP2-cp32-47ペプチドは、GAD65p254-269ペプチドとの類似性が高く、両者に交叉反応性を示す自己反応性T細胞の存在が知られている。今回の研究で、この2つのペプチドがIDDM感受性のDQ8により強い親和性を有することが示された。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)