自己免疫疾患ならびに造血器腫瘍におけるアポトーシス調節蛋白(Fas, bcl-2)の発現とその意義
Project/Area Number |
07670544
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
内科学一般
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
市川 幸延 東海大学, 医学部, 助教授 (70096197)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | アポトーシス / リンパ球 / シェ-グレン症候群 / 慢性関節リウマチ / 全身性エリテマトーデス / Fas抗原 / bcl-2 / インターロイキン-2 |
Research Abstract |
1.シェ-グレン症候群(SS)患者末梢血中のリンパ球(PBL)サブセットに発現するアポトーシス促進(Fas)あるいは抑制蛋白(bcl-2)をflow cytometry (FCM)で測定した。SS患者ではCD4細胞の減少が著明で、CD4, CD8細胞中の活性化(DR+)細胞とFas+細胞(%)はいずれも高値を示した。しかし、B細胞、NK細胞中にはFas+細胞の増加を認めなかった。bcl-2蛋白の発現(蛍光強度)はSS患者ではCD4, CD8, B細胞あるいはFas+細胞のいずれにおいても減少し、bcl-2発現の減少度はCD4あるいはFas+細胞の実数や百分率の減少・低下と関連していた。従って、これらFasとbcl-2抗原の発現の亢進や低下は生体内でのリンパ球の活性化を反映し、患者の末梢リンパ球減少とも関連していることが判明した。 2.慢性関節リウマチ(RA)患者の関節液リンパ球(JFL)ではPBLと比べて活性化CD4, CD8細胞(%)は著しい高値を示し、これらのT細胞やB細胞の大部分(66-87%)にFasが強く発現していた。逆に、JFLのbcl-2の発現はCD4, CD8, CD45R0あるいはFas陽性細胞で減少していた。従って、炎症局所のTリンパ球は強く活性化され、Fasの発現も亢進しており、一方でbcl-2の発現は減少していることが判明した。 3.SS, RAおよび全身性エリテマトーデス(SLE)患者PBLのin vitroでの抗Fas抗体依存性あるいは非依存性(spontaneous)アポトーシス(APO)についてFCMで検討した。患者群(特に二次性SSとSLE)のPBLではいずれのAPOも高値を示した。また、spontaneous APO (%)は患者群の末梢リンパ球減少と関連していた。さらに、これらのspontaneous APOはIL-2の添加により抑制でき、患者PBLのAPOの亢進とリンパ球減少は生体内でのリンパ球の活性化やAPO抑制因子の増加を反映していると考えられた。
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Report
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Research Products
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