消化器癌の悪性化進展のメカニズムの分子遺伝学的研究
Project/Area Number |
07670561
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Gastroenterology
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
福富 久之 筑波大学, 臨床医学系, 教授 (80109991)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
樫村 博正 筑波大学, 臨床医学系, 講師 (00194720)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 大腸癌 / 胃癌 / 胆道系腫瘍 / 癌抑制遺伝子 / loss of hterozygosity / microsatellite instability |
Research Abstract |
1.大腸腫瘍の悪性化進展過程とGenomic Instability 同一の大腸腫瘍の中から多数の部位よりDNAを抽出した。その後、マイクロサテライト遺伝子を用いて、癌抑制遺伝子の欠失(loss of heterozygosity:LOH)とMicrosatellite instability(relication error:RER)について検討した。大腸癌がlow grade dysplasia(LGD)からhigh grade dysplasia(HGD)へ移行する際に、同一の腫瘍内で多数のクローンの出現を認めた。さらにLOGからHGDへの悪性化進展にはp53遺伝子の欠失が主な変化であることを見い出した。(Nature Medicine 1:902-909,1995) 2.胃腫瘍の悪性化進展過程とGenomic instability WHO分類のwill differentiated adenocarcinoma(WD)とpoorly differentiated adenocarcinoma(PD)の組織型に分けて検討した。WDは大腸癌のような多段階発癌過程を示唆するLOH優位の遺伝子変化を認めた。特にAPC,p53,DDCといった既知の癌抑制遺伝子以外に、WDの発癌過程には1q,12qの存在が推定される未知の癌抑制遺伝子が関与している可能性が示された。また、PDにおいてはRERがその悪性化の機序として深く関与していることを示した。(日本消化器病学会雑誌春期増刊号、1995) 3.胆道系腫瘍の悪性化進展過程とGenomic Instability 胆襄癌と胆管癌につぃて同様な検討を行った。胆襄癌においてはAPC,p53,DCCといった癌抑制遺伝子の失活を高頻度に認め、大腸癌に認められるような多段階発癌過程をとることが推測された。一方、胆管癌ではRERを高頻度に認めミスマッチ修復遺伝の関与が深いと考えられた。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)