消化管上皮細胞の増殖、文化調節に及ぼす上皮間充織相互作用の検討
Project/Area Number |
07670568
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Gastroenterology
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
一瀬 雅夫 東京大学, 医学部(病), 助手 (50143425)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡 政志 東京大学, 医学部(病), 医員
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1995: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 消化管 / 増殖分化 / 肝細胞増殖促進因子(HGF) / 細胞外基質 / 受容体 |
Research Abstract |
ラット胎児消化管の各部域の上皮、間充織における増殖因子およびその受容体のmRNAの発現を検討する事で、Hepatocyte Growth Factor(HGF),Keratinocyte Growth Factor(KGF)が、消化管全域でparacrine growth factorとして働き、上皮、間質間相互作用の仲介者としての役割を果たしている事を強く示唆するデーターを得た。これらの増殖促進因子は、われわれのグループが開発した培養系を用いた検討で、胎児消化管上皮組織に対して増殖促進作用を有する事が、明らかになった。これらの増殖因子に対する反応性は消化管の部域により異なって居り、また、他の増殖因子との相互作用も部域により差異が認められた。これらは、部域特異的な消化管上皮組織の増殖調節機構の存在を強く示唆する知見である。HGF,KGFは他の臓器においては形態形成に関与し、特異的な三次元構造の維持に関与している事が示唆されている。本研究年度における検討で、消化管上皮組織の形態形成の過程においてこれらの増殖因子および受容体の遺伝子発現が時期特異的に増加する事を見出した。特にHGFが消化管の腺管形成の過程に深く関与している可能性が強く示唆された。上皮間質間の相互作用は、液性因子以外にも細胞外基質によっても仲介されると考えられている。ラット上部消化管上皮組織の培養系を用いて我々は、コラーゲン、フィブロネクチン、ラミニン等の細胞外基質が上皮細胞の接着、増殖に影響を与える事、その作用は部域により大きく異なる事、上皮の基質に対する反応には一種の勾配が存在する事を見出した。更に、消化管上皮組織では接着を引き起こす基質と、増殖を引き起こす基質が必ずしも一致しない事が明らかになった。以上は、消化管の各部域で上皮組織の増殖が、間質由来のparacrine growth factor,細胞外基質により調節されている事を示す知見である。
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Report
(1 results)
Research Products
(11 results)