トランスジェニックマウスを用いた肝細胞増殖因子(HGF)の胃における役割の検討
Project/Area Number |
07670589
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Gastroenterology
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
東本 好文 大阪大学, 医学部, 助手 (60260634)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 真也 大阪大学, 医学部・附属病院, 医員
金山 周次 大阪大学, 医学部, 助手 (40185913)
篠村 泰久 大阪大学, 医学部, 講師 (90162619)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | hepatocyte growth factor / 遺伝子発現 / 胃粘膜 / 組織修復 / ヘリコバクター / トランスジェニックマウス |
Research Abstract |
肝細胞増殖因子(Hepatocyte Growth Factor,HGF)の胃における役割をin vivoおよびin vitroで検討した。 方法:上部消化管内視鏡検査時、ヘリコバクター胃炎患者および健常者(いずれもInformed Consentを得た上で)の胃体部粘膜より得られた生検材料をもとにして、1)AGPC法でtotal RNAを抽出後RTPCR法によりHGF,TGF-α,c-Met (HGFのレセプター)の各mRNAの定量2)In vitro short-term cultureによりHGF,IL1-βの分泌量の測定 3)腺窩上皮の厚さ、proliferating cell nuclear antigen(PCNA)labeling index、の測定 4)病理組織学的にHGF産生細胞の同定、を行った。また、ラット胃上皮細胞由来のCell LineであるRGM-1を用いてHGFの増殖能を調べ、さらにEGF,TGF-αの増殖能と比較検討した。 結果:ヘリコバクター胃炎患者特にenlarged-fold gastritis患者では、健常者と比べて、HGF遺伝子の発現は増強し(TGF-α,c-Met遺伝子の発現は不変)、HGF,IL1-βの分泌も有意に増加しており、病理組織学的にも腺窩上皮が肥厚しマクロファージを含む炎症細胞の浸潤も強くPCNA labeling indexも増加していた。免疫組織学的には、HGFは主として多核白血球に存在することが証明された。また、in vitroの検討でもHGFはEGF,TGF-αと同等の増殖能を有することが確認された。 結論:HGFは胃粘膜の組織修復に深く関与していると考えられる。 なお、HGFトランスジェニックマウスを用いた研究は現在進行中である。即ち、マウスH^+/K^+-ATPase β subunit遺伝子のエンハンサー/プロモーターの下流にHGF cDNA,ポリAシグナルを含むヒト成長ホルモン遺伝子の3′非翻訳領域をつなぎ、これらをプラスミドpBluescript SKのmulticloning siteに組み込んだHGF発現ペクターが得られており、マウスの受精卵にマイクロインジェクション出来る段階まで進んでいる。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)