Project/Area Number |
07670682
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Respiratory organ internal medicine
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
福田 悠 日本医科大学, 医学部, 助教授 (60097037)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石崎 正通 日本医科大学, 医学部, 講師 (40096954)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | びまん性肺疾患 / 特発性間質性肺炎 / 急性間質性肺炎 / BOOP / MMP / TIMP / 線維芽細胞 / 肺胞構造改築 |
Research Abstract |
種々の間質性肺疾患に共通した線維化の場は肺胞腔内であり、肺胞腔内に侵入する間質細胞と再生肺胞上皮の程度により、種々の病態が形成されることが知られている。ここでは各種間質性肺疾患におけるMatrix metalloproteinases(MMP)とそのインヒビターであるTIMPの発現を検討した。器質化肺炎(BOOP)では、肺胞上皮・基底膜の傷害は軽く、ポリ-プ状の腔内線維化巣を来す。腔内に侵入した間質細胞に筋線維芽細胞の性格は弱く、MMP-1、-9が優位でコラーゲン貪食像を示す。肺胞腔内線維化部での血管侵入が著明で、肺胞上皮の再生・接着・基底膜形成は良好である。これらの血管内皮、肺胞上皮にMMP-2の染色性が目立つ。MMP/TIMPが優位であることは、BOOPの病変が可逆的で予後の良いことと関連していると考えられる。また、これらの所見は、胎生期肺の発達過程でみる所見に類似しており、正常の創傷治癒過程と理解することが出来る。特発性間質性肺炎(IIP)では、胸膜下の線維化巣と正常肺胞の境界領域に活動性の閉塞型・壁在型の肺胞腔内線維化巣が出現する。IIPでは腔内線維化巣に侵入する間質細胞に筋線維芽細胞の性格が強く、MMP-1、-9に比してTIMP-2の染色性が優位である。肺胞腔内線維化巣に血管侵入はみられない。また、肺胞上皮の再生・接着・基底膜形成は不良で、気道由来の偏平化成上皮・気管支化上皮が目立つ。急性間質性肺炎(AIP)では、より広汎に急速に病変が形成されるが、線維化巣の所見はIIPに類似している。IIP、AIPは、不可逆的で予後不良であるが、TIMPが優位であることがこれらの病変形成に関与していると考えられる。
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