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¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Research Abstract |
【目的】小動物の肺動静脈本幹から肺小動静脈までの連続した血管樹において,病態下での血管口径応答を計測した報告はない.本研究では軟X線テレビ画像システムを用いたラットの肺血管造影法を開発し,モノクロタリン(MCTL)肺高血圧症ならびに慢性低酸素性肺高血圧症における内因性NOの病態生理学的意義を検討した.【方法】6週齢の雄性SDラットを用い,MCTL(60mg/kg)を1回皮下注射,または10%酸素(FIO2=0.1)の持続暴露を行った.3日-3週間後,麻酔人工呼吸下にて左葉をビジコンフェースプレート上に露出し,造影剤を左肺動脈に注入,軟X線用TVシステムで撮影記録した.内因性NOの関与をみるため,対照時,L-NMMA, L-Arginine投与時の肺動脈口径応答を解析した.【結果】本方法により口径100μm以上の肺小動静脈から左肺動静脈本幹までの口径応答を同一視野内で同時に観察できた.MCTLおよび慢性低酸素性肺高血圧症のいずれも体重増加の抑制と右心室/(左心室+中隔)重量比の増加をみた.MCTL肺高血圧症では生食投与群と比較し,投与後3〜10日ではL-NMMA投与は内径100μm以上の肺動脈口径を有意に減少させたが,MCTL投与後11〜21日では有意差はなかった.他方,慢性低酸素性肺高血圧症では1-3週の全期間に渡って,室内気吸入群と比較し,L-NMMA投与は内径100μm以上の肺動脈口径を有意に減少させ,この応答は低酸素負荷2週目に最も強かった.いずれの肺高血圧モデルにおいてもL-Arginine投与でL-NMMAによる肺血管収縮は解除された.【結論】以上のin vivoにおける肺血管口径応答の解析により,MCTL肺高血圧症および慢性低酸素性肺高血圧症いずれについても肺高血圧形成過程の早期より内因性NOによる肺動脈口径の拡張性代償機転が強く働いていることが明らかとなった.
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