Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Research Abstract |
1.鶏卵脊髄発生過程に及ぼす興奮性アミノ酸の影響についての検討:孵卵11日目に種々の濃度の興奮性アミノ酸であるカイニン酸(Ka),アクロメリン酸(Acro), ドウモイ酸(Domo)を尿漿膜下気室内に注入し,孵卵13, 16, 18日目に固定し,形態的に検索した. Acro投与で脊髄病変は13日目で最も強く,前角細胞の著明な脱落を認めた.18日目では前角細胞の脱落と石灰化,星膠細胞の増生がみられた. Acro, Ka投与では13日目に前角細胞は著明に脱落していたが,18日目では神経細胞の脱落は軽度であり,神経細胞の修復機能がみられた.Ka投与では16日目にニューロフィラメント染色で強陽性に染まる前角細胞が少数みられた.以上, Acroを投与することによっても鶏卵発生過程においてKaとほぼ同様の脊髄病変を作成できた. 2.実験的自己免疫脊髄前角炎作成の試み: Engelhardtら(1985)の方法に準じて牛脊髄前角細胞を精製し,モルモット皮下に完全アジュバントと共に注射した(AH群).さらに牛前角領域(AA群),牛髄鞘塩基性蛋白(M群)の投与も行い,追加免疫を1〜2ヶ月毎に行った. AH群では,15例中7例に衰弱や脱毛などがみられ,脊髄前角細胞の一部に神経貪食像やニッスル顆粒の微細化などがみられたが,ヒトの筋萎縮性側索硬化症に類似の病変はみられなかった.AA群とM群では,AH群に比べて血管周囲性のリンパ球浸潤などの炎症性変化が強かった.今回の実験では,Engelhardtらの記載したような明らかな前角細胞の脱落を伴う自己免疫性前角炎は作成できなかった.さらに詳細に検討中である.
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