Project/Area Number |
07670763
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Circulatory organs internal medicine
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山沖 和秀 東京大学, 医学部(病), 講師 (70182409)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塩島 一郎 東京大学, 医学部(病), 医員
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 左室肥大 / 心筋虚血 / トレッドミル負荷試験 / 老年者 / 高血圧 |
Research Abstract |
【目的】老年者高血圧における左室肥大は、高血圧性心疾患とよばれ、心不全や冠動脈硬化性疾患の基礎疾患として大きく予後に影響するため、 心肥大の予防・治療は極めて重要である。しかし、高血圧とは無関係に冠動脈疾患を合併していることのみでも、左室肥大をきたすため、高血圧による左室肥大の治療やその評価を考える上では、まず、前もって、冠動脈疾患の合併の有無を正しく評価することが重要である。ことに、潜在性の冠動脈疾患の非侵襲的検査法としては、トレッドミル運動負荷心電図が広く用いられ、スクリーニング検査としての有用性が高く評価されている。しかし、老年者では、十分な運動負荷がかけられるか、若年者よりも、検査の副作用が多いのではないかという懸念がある。そこで、今回は、老年者高血圧患者におけるトレッドミル運動負荷心電図の実施可能性、副作用頻度などを検討し、本検査法の有用性を評価した。 【方法】93年1月〜94年6月までの18ケ月間に、東大第三内科循環器外来において65才以上で、降圧薬内服中、または、血圧160/90mmHg以上(いずれか)の高血圧症例について、トレッドミル負荷心電図を施行した症例(明らかな虚血性心疾患の症例は除外)を調べ、実施上の問題点などについて検討した。 【結果】心電図上のST-T変化の鑑別、不整脈の評価などでトレッドミル負荷心電図を施行した42例では、冠疾患を新たに発見された症例は稀で、心エコーで左室肥大を認め、これによるST-T変化と思われる症例が多かった。また、69%では、目標心拍数の75%以上を達成し、老年者でも十分な負荷ができ有用な検査と思われた。 【結論】老年高血圧症例においても必要に応じ十分な運動負荷検査は可能である。今後は、こうした、検査法を用いて、冠動脈疾患を除外し、高血圧による左室肥大に症例を限って、各種治療法の左室肥大予防効果や退縮効果を評価することが可能になると考えられた。
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