Project/Area Number |
07670766
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Circulatory organs internal medicine
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
和泉 徹 北里大学, 医学部, 教授 (80143775)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 自己免疫性心筋炎 / 心筋樹状細胞 / 抗原提示細胞 / 心筋ミオシン |
Research Abstract |
心筋樹状細胞の存在は、すでに1985年以来指摘されていたが、その形態並びに機能については不明な点が多かった。最近我々が開発した心筋ミオシンを抗原とする実験的自己免疫性心筋モデルでは、心筋樹状細胞がその病変の進展とともに多数出現し、心筋樹状細胞を検索する上でも貴重な動物モデルであることを強調してきた。心筋の樹状細胞は、正常心においても僅かながら存在しているが、極めて非特異的な形態のため弁別が困難な間質細胞である。ところが、一度心筋ミオシン分画の感作を受けると、約10日後には活性化し、細胞突起がグローブ状に変化してくることが知られた。すなわち、心筋樹状細胞は心筋線維間にクラスター状に誘導、増殖されることが示された。しかも、この樹状細胞は心筋細胞を攻撃する性格を持っている。また、iNOSを多数発現していることからNOの産生にも関与していた。しかし、抗原刺激が遠のいた感作後49日の時点では、心筋樹状細胞は萎縮し、その数も減じた。細胞形態も特徴的なグローブ状の細胞突起を失い、ラッフル状へと変化しており、機能的にも不活性化しているものと考えられる。これらの結果を総合すると、心筋樹状細胞は単なる分子複合体モデルの三要素の一構成分、すなわち抗原提示細胞として機能しているばかりでなく、病変の惹起、進展、抑制それぞれに関係していると結論付けられる。
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