Project/Area Number |
07670859
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Pediatrics
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
片村 憲司 京都大学, 医学研究科, 助手 (40185806)
|
Project Period (FY) |
1995
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
|
Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
|
Keywords | naive T細胞 / Prostaglandin E_2 / IFN-γ / IL-4 / サイトカイン |
Research Abstract |
今年度は、naiveCD4^+T細胞が初回抗原刺激を受ける時に、抗原提示細胞であるmonocyteやdendritic cellが産生するprostaglandin E2の存在が、その後のCD4^+T細胞のサイトカイン産生能獲得に与える影響を詳しく解析し、以下の点を明らかにした。 (1)prostaglandin E2はnaiveCD4^+T細胞の初回刺激時に存在すると、濃度依存的にIL-2、IFN-γの産生能の獲得を抑制したが、IL-4、IL-5には影響を与えなかった。 (2)これらの効果は、一時的ではなくprostaglandin E2の存在下で刺激した後、再度非存在下で刺激し、その後3回目の刺激をしても同様の効果が見られた。 (3)IL-2、IFN-γの産生の抑制はmRNAレベルで認められた。 (4)prostaglandin E2の効果はforskolinやdibutyryl cAMPなどの細胞内cAMPを上昇させる薬物でも認められたため、細胞内cAMPの上昇を介していると考えられた。 (5)prostaglandin E2の効果は外因性IFN-γの共存下でも認められたため、精製したnaiveCD4^+T細胞の中に微量に混入しているIFN-γ産生細胞からのIFN-γの産生を抑制した結果によるものではない。 以上のことより、ヘルパーT細胞がIL-4、IL-5などを産生しアレルギー性疾患の原因となるTh2タイプの細胞に機能的に分化する過程にはprostaglandin E2を介した細胞内cAMPの上昇が重要な役割を果たしている可能性を示唆した。この研究により、アレルギー性疾患の発症のメカニズムが部分的にではあるが明らかになり新しい治療への可能性がが開かれた。 以上の成果をJounal of Immunology 1995, 155: 4604-4612に発表した。
|