トランスフォーミング成長因子βによる皮膚線維化の機構について
Project/Area Number |
07670934
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Dermatology
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
竹原 和彦 金沢大学, 医学部, 教授 (50142253)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 線維化 / TGF-β / ICAM-1 / LFA-1 / フィブロネクチン |
Research Abstract |
1985年にRobertsらによりTGF-βによるin vivoにおける肉芽形成,線維化誘導作用が報告され,注目を集めた。しかしながらその機構の詳細については未だ明らかにされていない。そこで我々は3種のTGF-βは新生マウスの皮下に連日注入し,その組織の経時的変化を観察するとともに各種細胞接着分子の発現について検討を加えた。 新生Balb/cマウスの皮下にTGF-β1,β2,β3をそれぞれ800ng連日注射し組織学的変化を検討したところ,いずれも投与2日目より肉芽組織の形成及び線維芽細胞・単核細胞の増加が観察された。特に,TGF-β1投与群に比較してTGF-β2,β3投与群においてより顕著な変化が観察された。以上の変化は投与開始7日後には連続投与しているにもかかわらずほとんど消失していた。 次にTGF-β33日連続投与時における肉芽組織の凍結標本を免疫染色したところ,フィブロネクチンが弱陽性,LFA-1とそのリガンドであるICAM-1が強陽性を示した。 以上の結果より,TGF-β1,β2,β3はいずれもin vivoにおいて肉芽形成・線維化誘導作用を有すること,そしてその作用はTGF-β2,β3においてより顕著であること,これらの変化は連続投与によっても可逆的に消失することが示された。また免疫組織学的検討より,TGF-βによる肉芽形成の過程にてフィブロネクチンなどの細胞外マトリックスやICAM-1,LFA-1等の細胞接着分子が関与することが示された。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)