NIDDMにおける末梢型ベンゾジアゼピン受容体機能異常の分子生物学的検討
Project/Area Number |
07671102
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
内分泌・代謝学
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
鈴木 進 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (70216399)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 義憲 東北大学, 医学部, 助手 (50241633)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 糖尿病 / うつ病 / インスリン / インスリン抵抗性 / ベンゾジアゼピン受容体 |
Research Abstract |
NIDDMは有意にうつ病合併度が高く,またうつ病でもNIDDMの合併頻度が有意に高い.NIDDMとうつ病の家族集積率が高く,共通する遺伝因子の関与が想定されている.我々はうつ病合併NIDDM患者におけるインスリン抵抗性,インスリン分泌特性,および末梢型ベンゾジアゼピン受容体機能と同遺伝子発現をうつ病非合併NIDDMを対照に検討した. うつ病患者では耐糖能障害を全例に認めた.うつ病NIDDMおよびIGT症例のインスリン感受性はうつ病非合併NIDDMや正常対照者に比べて著明に低下していた.逆にインスリン分泌能は亢進していた.うつ病治療による抑欝症状の改善によりインスリン感受性低下は改善し,平行してインスリン分泌亢進状態も改善したが,うつ病非合併NIDDMに比べて有意にインスリン感受性は低下し,かつインスリン分泌特性は亢進していた.以上から,うつ病は著明なインスリン抵抗性を伴い,高頻度に糖尿病や耐糖能障害を合併することが明らかになった. うつ病NIDDM症例の筋肉ミトコンドリア遺伝子および呼吸鎖酵素は正常であったが,ADPによるATP合成促進能の低下を認めた.末梢型ベンゾジアゼピン受容体に特異的な^3H-PK14105のリンパ球および筋肉ミトコンドリアへの結合能は低下しており,末梢型ベンゾジアゼピン受容体数の有意の減少を認めた.またミトコンドリア結合ヘキソキナーゼII活性は著明に低下していた.リンパ球末梢型ベンゾジアゼピン受容体遺伝子発現は著明に低下していた.以上の成績から,うつ病におけるインスリン抵抗性の成因として末梢型ベンゾジアゼピン受容体機能異常が想定される.うつ病症例のおいて末梢型ベンゾジアゼピン受容体遺伝子変異を見いだしたので,病態との関連を検討中である.
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)