Project/Area Number |
07671108
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
内分泌・代謝学
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山下 直秀 東京大学, 医学部・附属病院(分), 助教授 (90174680)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | GHRH / GH / Ca^<2+>チャネル / cAMP / A-kinase |
Research Abstract |
下垂体前葉からの成長ホルモン(GH)分泌にはcAMP、IP3、c-kinase、Ca^<2+>等の細胞内セカンドメッセンジャーが重要な役割を果たしている。これらのセカンドメッセンジャーの中でも細胞内Ca^<2+>がGH分泌に密接に関わっていることは良く知られた事実である。下垂体前葉は神経細胞と同様に活動電位を発生する。細胞内Ca^<2+>濃度はこの活動電位発生の際、電位依存性Ca^<2+>チャネルを通るインフラックスや細胞内Ca^<2+>プールからの動員によって調節されている。特に持続的なホルモン分泌には細胞外からのCa^<2+>インフラックスが重要であるが、このインフラックスの調節には活動電位の発射頻度と電位依存性Ca^<2+>チャネル電流の大きさの2つが関与している。分泌刺激ホルモンである成長ホルモン刺激ホルモン(GHRH)は、細胞膜のNa^+イオンの透過性を亢進させて脱分極反応を起こすことが報告されているが、私達はGHRHによって開口するイオンチャネルが非選択性カチオンチャネルであることを明らかにしている。しかしながらこれらのGHRHの電位依存性Ca^<2+>チャネルに対する直接の作用機構の詳細については十分解明されていない。本研究ではヒトGH産生細胞を用い、GHRHの電位依存性Ca^<2+>チャネルに対する直接作用を電気生理学的手法を用いて検索した。さらにこの反応に関与する細胞内セカンドメッセンジャーの役割についても検討した。GHRH反応型ヒトGH産生下垂体細胞にはT型,L型のCa^<2+>チャネルが存在した。GHRHはこれら2つのCa^<2+>チャネル電流を増大させた。細胞内cAMPを増加させる8Br-cAMPやフォルスコリン投与によってもCa^<2+>チャネル電流は増大した。またこの状態でGHRHを同時追加投与してもさらなる電流量の増大は認められなかった。A-kinaseを抑制するRpcAMPS、H89、PKI(5-24)を投与するとGHRH、8Br-cAMPによるCa^<2+>チャネル電流増大作用を抑制された。以上よりヒトGH産生下垂体腺腫細胞において、GHRHはcAMP・A-kinase系を介してCa^<2+>チャネル電流を増大させると結論された。
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