物理的刺激による細胞形態の変化とカルシウムによる遺伝子発現調節との連関
Project/Area Number |
07671110
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
内分泌・代謝学
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
五十嵐 徹也 東京大学, 医学部・附属病院(分), 助教授 (00134601)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡崎 具樹 東京大学, 医学部・附属病院(分), 講師 (60203973)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | カルシウム / 遺伝子発現調節 / 転写因子 / ずり応力刺激 / メサニキウム / TGF-β / 血管平滑筋細胞 |
Research Abstract |
ヒトPTH遺伝子上の抑制性カルシウム反応性エレメント(nCaRE)に結合する特異的蛋白(nCaREB)、Ref1およびKu抗原は、CaによるPTH遺伝子の転写調節に深く関わっている。このnCaREに酷似した配列が体液量や浸透圧で分泌や合成が影響される心房性ナトリウム利尿ホルモン、アルギニンバソプレッシン、伸展などの影響で分泌が促進するPTHrP、PDGF-B、TGF-β1、ICAM-1などの遺伝子上にも見出されている。そこで細胞の形態変化をもたらすような物理的刺激とnCaRE/nCaREBとの関係について検討を行った。 1.細胞の伸展刺激の検討 ラット腎の糸球体から得られたメサンギウム細胞あるいは培養ラット大動脈平滑筋細胞を用い、シリコンラバーを底面とするディッシュ上で培養し、細胞伸展装置で繰り返し伸展刺激を与えた。この刺激により内因性のTGFβ1mRNAはTyrosin kinaseを介して、またCollagen,Fibronectin mRNAはTGF-βの作用を介して増加することが明らかとなった。この時、トランスフェクトしたnCaREを含むレポータープラスミドからのCAT活性が上昇し、変異nCaREを含むレポーターでは反応が見られないこと、nCaREの過剰トランスフェクションによりTGF-βmRNA発現が抑制されることなどから、伸展刺激によるTGF-β遺伝子の発現にnCaRE/nCaREBが関与していることが示唆された。 2.浸透圧刺激の検討 同様のトランスフェクションを行ったCOS-7細胞で、細胞外液のNa濃度を変え、浸透圧を300MOsm,346mOsm,392mOsmと変化させたところ、高浸透圧下ではnCaREBのnCaREへの結合が低下し、nCaREを含む遺伝子からの発現が促進されることがわかった。現在、動物を用いたin vivo実験を開始している。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)