活性酸素による膵β細胞インスリン分泌障害のイオンチャネルメカニズム
Project/Area Number |
07671147
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
内分泌・代謝学
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
加計 正文 鹿児島大学, 医学部・附属病院, 講師 (90214270)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | インスリン分泌 / ATP感受性Kチャネル / 活性酸素 / イオンチャネル / 膵β細胞 |
Research Abstract |
本研究では、活性酸素による膵β細胞のイオンチャネル電流活性異常の全貌を明らかにすることを目的とし、以下の研究実績を得た。 1.活性酸素は膵β細胞のATP感受性Kチャネルを活性化した。 2.このチャネル活性化のメカニズムとしては、活性酸素により細胞内代謝阻害によるATP産生能の障害によるものと結論された。 3.このような結果は解糖系中間代謝産物を投与することにより代謝障害が改善されることにより確かめられた。すなわち、活性酸素は解糖系の上流の部分の酵素活性の障害を引き起こしていることが考えられた。 4.また活性酸素の高濃度を適用することにより、ミトコンドリア機能の障害ももたらされることが明らかになった。 5.以上の結果から、活性酸素は解糖系からミトコンドリアの電子伝達系に至るエネルギー代謝系の複数の酵素の作用の段階においてそれらの活性を傷害することにより細胞内ATP濃度の減少をもたらし、ATP感受性Kチャネルの活性化を誘導し、β細胞の過分極を引き起こし細胞内へのCaイオンの流入を抑制し、インスリン分泌を阻害している機序が考えられた。 6.これらの結果は論文としてまとめ、Diabetes誌に報告した。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)