Project/Area Number |
07671158
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
内分泌・代謝学
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
佐藤 幹二 東京女子医科大学, 医学部, 助教授 (60138857)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | リン利尿因子 / 腫瘍性骨軟化症 / 1α-hydroxylase |
Research Abstract |
中胚葉系の腫瘍は、まれに骨軟化症を惹起する(文献1)。その成因としては、腫瘍細胞が腎尿細管に作用して尿中へのPの排泄を促進する因子(phosphaturic factor)と、腎尿細管での1α-hydroxylase活性を抑制する因子(1α-hydroxylase inihibitor)を産生しているためと推定されているが、その本態は不明である。 我々は、このような腫瘍をヌードマウスに長期間移植した場合に、宿主ヌードマウスにも低リン血症と骨軟化症が生じることを見いだした(研究発表1参照)。そして、この腫瘍細胞を培養して、SV-40をtransfectして、cell lineの樹立をこころみた。 SV-40をtransfectした細胞はすでに1年以上、継代しても増殖し続けており、細胞株が樹立できたと考えられる。この樹立細胞(AG-1)のconditioned medium中には、近位尿細管の性質を有するopposum kidney(OK)細胞への^<32>Pの取り込みを抑制する活性が認められた(研究発表2予定)。現在、このAG-1細胞の性質を検討中であるが、PTHに反応してcyclic AMPの産生が増加し、また、vascular endothelial growth factorの受容体であるflt receptorのmRNAを発現している。すなわち、骨芽細胞様と血管内皮細胞様の性質を兼ね備えており、もとの腫瘍(hemangioma)の性質を保持しているようである。 さらに、この腫瘍細胞が、腎尿細管の1α-hydroxylase活性を抑制する因子をも産生しているか否かを検討した。新生仔期のマウス腎尿細管細胞を用いてPTHに反応して25-OH-D3より1,25-(OH)2D3が産生されるような初代培養系を確立した。ついで、このバイオアッセイ系を用いて、AG-1細胞のconditioend medium中には1,25-(OH)2Dの産生を抑制する活性があることを見いだした。現在、この1α-hydroxylase活性抑制作用と、32P取り込み抑制活性が同一のものであるか否か、ゲル濾過法などで検討中である。
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