HIV-1のgp120を用いたATL細胞増殖制御の試み
Project/Area Number |
07671199
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Hematology
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
服部 俊夫 京都大学, ウイルス研究所, 助教授 (30172935)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | ATL / AIDS / gp120 |
Research Abstract |
ATL患者の予後は極めて悪く腫瘍化したT4細胞の生体内での増殖を選択的に阻止できる方法は確立していない。一方、HIV感染によるAIDS発症者に於いては、生体内で著名なT4細胞の減少が生じている。HIVの外膜糖蛋白gp120は様々な免疫活性を有し、エイズ患者の免疫能異常(特にT4細胞死)を生ずる可能性がある。ここでは主たる防御免疫誘導領域であるgp120の第三番目の可変領域(V3領域)に由来する合成ペプチドを作製し、このペプチドが結合したアフィニテイカラムを作製した。精製材料として、T4細胞由来細胞であるMolt-4 clone 8細胞を大量培養した後に、細胞膜をデクストラン密度勾配法で単離した。単離した膜蛋白をアフィニテイカラムで精製することにより、T細胞株とU937細胞株には、非常に似通った33,32kDaの分子量の4量体蛋白が存在することが明らかになった。このようなペプチドが結合する細胞膜蛋白がgp120全分子と結合するか否かを検定する為に、gp120を産成する細胞株の培養上清よりgp120を精製している。今までにT4陽性細胞ばかりでなく、T4抗原陰性の白血病細胞株に対して本蛋白は増殖促進作用があることを認めている。これらの細胞の一部はATL細胞由来株であり、当初予測した現象とは一見反対の結果ではあるが、試験館内での増殖促進作用は生体内ではかなりのストレスを細胞に与え、ひいては、免疫系の疲弊につながるのではないかと思われる。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)