Project/Area Number |
07671696
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Anesthesiology/Resuscitation studies
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
高折 益彦 川崎医科大学, 医学部, 教授 (30068978)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 健一 川崎医科大学, 医学部, 講師 (90214874)
福井 明 川崎医科大学, 医学部, 講師 (50189924)
藤田 喜久 川崎医科大学, 医学部, 助教授 (10144263)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 体外循環 / 出血傾向 / アプロチニン / 血管内皮細胞 / サイトカイン / 接着分子 |
Research Abstract |
体外循環(以下ECC)を使用して心臓・大血管手術を行った後に著しい出血傾向を認めるが,これに対して大量のアプロチニン(以下apr)を用いるとよくこの合併症を防ぐことが出来る。その機序は明らかでないが,一般には線維素溶解現象の抑制が予想されている。しかし,われわれはむしろaprがECC中に発生する全身血管内皮細胞の機能不全を予防するのではないかとの仮説を立てるに至った。そこで以下の研究を行った。すなわち,ECCを使用した心・大血管手術患者14例を7例ずつの2群に分け,I群にはaprを麻酔導入直後,ECC開始前,ECC回路内,ECC終了時にそれぞれ10^6単位づつ投与し,II群には麻酔導入直後,ECC終了後3時間にそれぞれ10^6単位を,ECC終了時には2×10^6単位を投与した。 ECC終了時の著しい出血傾向はいずれの群にも認められず,血中D-dimer値も著しく上昇せず,線維素溶解度の亢進は認められなかった。血中顆粒球エラスターゼ値は両群とも著しく上昇した。そしてI群ではECC後4時間で有意の低下を示さなかった。しかし,II群では速やかに低下が認められた。同様の傾向は血中IL-8値にも認められた。von Willebrand因子活性,ICAM-1値はI群でECC終了後には低下傾向を示した。II群ではICAM-1の変化は同様であったが,von Willebrand因子活性では変化が認められなかった。 以上の結果から,aprのECC後の止血効果は線維素溶解阻止というよりも血管内皮細胞の機能維持,もしくは機能回復促進効果によるものと推定された。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)