Project/Area Number |
07671737
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Urology
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
町田 二郎 熊本大学, 医学部・附属病院, 講師 (10209471)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 腎虚血再潅流障害 / プロスタグランジン / アンチトロンビンIII / トロンボキサン / ヘパリン |
Research Abstract |
1)ラット腎の温阻血-再灌流障害に対するアンチトロンビンIII(ATIII)の効果を検討した。(方法)雄性SDラットを麻酔下に開腹し白金クリップにて右腎動脈を遮断する。60分後右腎動脈血流を再開し左腎を摘出、閉腹する。手術後24時間後に24時間尿採取及び採血を行ない腎機能を評価する一方で、手術後1時間後に採血し血中6keto-PGF1α、TxB2の測定をELISA法にて行った。実験群:A群;手術施行直前に125U/kgのATIIIを生理食塩水に溶解し経静脈的投与。B群;手術施行直前に300U/kgのヘパリンを経静脈的投与。C群;インドメサシン5mg/kg皮下注30分後に125U/kgのATIIIを経静脈的投与。D群;生理食塩水を経静脈的投与。(結果)24時間後クレアチニンクリアランスはA>C=D>B、6keto-PGF1α、TxB2はA>B=C=Dであった。(結論)1)ATIIIはラット腎の温阻血-再灌流障害に対しPGI2産生を促し障害を軽減することが示唆された。2)ヘパリンは温阻血-再灌流障害後の初期においてむしろ腎機能悪化を促進させることが明らかとなった。 2)ラット腎灌流に対するATIIIの効果を検討した。(方法)雄性SDラットを麻酔下に開腹し大動脈にカニュレーションを行ないTyrode液で一旦全身を灌流し右腎動静脈、大動脈を結紮、左腎静脈、尿管を切断し左腎のみを灌流する。カニューラに圧トランスヂューサーを接続し腎灌流圧を測定する。灌流液の流量は腎灌流圧が100mmHgになるように設定した。灌流液内に1)ATIII、2)ヘパリンを投与した場合の灌流圧、腎血管抵抗の変化を観察した。(結果)ATIII、ヘパリンにより腎灌流圧は高濃度域で軽度低下したがインドメサシンの有無で変化はなかった。(結論)1)ATIIIおよびヘパリンは著明な腎血管拡張作用を示めさなかった。2)ATIIIによる腎機能障害改善効果は、腎血管拡張作用に依存していないことが示唆された。
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