網膜の新しいカルモジュリン依存性リン酸化酵素の視機能における役割
Project/Area Number |
07671923
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Ophthalmology
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Research Institution | Kagawa Medical School |
Principal Investigator |
徳田 雅明 香川医科大学, 医学部, 助教授 (10163974)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
板野 俊文 香川医科大学, 医学部, 助教授 (60145042)
畠瀬 修 香川医科大学, 医学部, 教授 (50033220)
長谷川 榮一 香川医科大学, 医学部, 教授 (20033441)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | カルモジュリン / リン酸化酵素 / レチカルミン / 眼球 / 網膜 / 視機能 |
Research Abstract |
Calmodulin kinase IV(CaM-kinase IV)に対する特異的抗体を用いたWestern blotにて網膜において、分子量35,000の新しいCaM-kinase IV類似蛋白質を発見した。これは小脳において見つかっている分子量63,000のαと分子量66,000のβの2種のisoformとも、精巣において報告されている分子量32,000のcalsperminとも異なる新しい蛋白質であった。我々はこの蛋白質をreticalminと名付けた。 このreticalminはCaM-kinase IVのC末端を認識する抗体を用いたWestern blotにては検出できず、一方小脳CaM-kinase IVや精巣calsperminは検出された。従ってreticalminはCaM-kinase IVのC末端を欠く蛋白質であることが判明した。 ラットの各組織を用いたWestern blot解析にて、reticalminは網膜においてのみ存在することが明らかになった。種特異性についてはラットやマウス等の齧歯類をはじめ哺乳動物の網膜においては共通して認められた。鳥類以下の動物の眼球においては検出できなかった。また眼球内においては網膜以外にぶどう膜に存在した。 網膜における免疫化学染色法にて,reticalminは視細胞外節-双極細胞-神経節細胞に認められた。またラットを生直後より4週間まで暗所で生育させると、reticalminは著明に減少することも判明し、視機能との関連性が強く示唆された。 reticalmin蛋白質の牛網膜からの精製を試みたが、小脳のCaM-kinase IVと同様の方法では成功しなかった。これは蛋白質としての物性が異なるためと考えられた。現在別の方法にて試みている。 網膜より精製したmRNAを使用し、CaM-kinase IVのcDNAプローブを用いてのNorthern blot解析では小脳と同様のバンドを一本検出したのみであった。またhuman,bovine,ratの網膜より作成した、cDNAライブラリーを用いてクローニング作業を進めたがいずれも困難であった。当初の仮説である「CaM-kinase IVと同じ遺伝子産物でalternative splicingにより生じたもの」である可能性は従って現在のところ少ないものと考えている。新しい遺伝子の産物である可能性を考えクローニング作業中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)