Project/Area Number |
07671931
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Ophthalmology
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
今西 二郎 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (40112510)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 角膜 / 創傷治癒 / サイトカイン / 増殖因子 / 遊走 / ケモタクシス / ケモキネシス |
Research Abstract |
角膜創傷治癒機序について、すでに上皮増殖因子(EGF)、血小板由来増殖因子(PDGF)、ケラチノサイト増殖因子(KGF)が角膜の上皮細胞、内皮細胞、実質細胞の増殖を促すこと、これらの増殖因子がこれらの細胞で産生されていることを確認してきた。さらに、PDGFは、角膜細胞の増殖促進だけではなく、遊走をも促進させることを明らかにしてきた。 本研究では、さらに発展させ、最近発見されたヘパリン結合性EGF(HB-EGF)の角膜細胞増殖促進および遊走の増強について検討した。すなわち、まず白色家兎から眼球を摘出し、角膜細胞を分離、培養した。これにHB-EGFを処理し、細胞増殖動態を検討した。その結果、HB-EGFを加えると、上皮、実質、内皮細胞のいずれも増殖が亢進することがわかった。また、HB-EGFを単独加えた場合、1-20μg/mlの範囲で、実質細胞と内皮細胞の遊走を促進したが、上皮細胞の遊走は促進しなかった。しかしながら、HB-EGFは、フィブロネクチン誘導性の上皮細胞の遊走を量依存性に促進した。チェッカーボードアッセイ法により、実質細胞と内皮細胞は主にケモタキシスで、上皮はケモキネシスにより遊走していることが明らかになった。 インターロイキン-1α(IL-1α)、IL-6、TNFは単独では、上皮細胞の遊走を起こさなかったが、フィブロネクチン存在下では遊走を促進した。これらの作用はいずれもケモタクシスによることが明らかになった。このようにさまざまのサイトカインによるネットワークにより角膜創傷治癒機構が構成されているものと考えられる。
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