Project/Area Number |
07672011
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Functional basic dentistry
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
森田 育男 東京医科歯科大学, 歯学研究科, 助教授 (60100129)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 骨吸収 / 破骨細胞 / 細胞融合 / マンノース |
Research Abstract |
本研究の目的は、破骨細胞分化の最終過程である、細胞融合の機序の解明であった。昨年度までに、この融合過程におけるterminalマンノースの役割が明かとなっていたので、まず、このterminalマンノースの受容体に関する検討を行った。その結果、破骨細胞融合過程におけるterminalマンノースは、マンノース1分子では、その受容体の認識はできず、少なくともその末端には、2分子以上のマンノース分子の存在が不可欠であった。さらに、興味深いことに水溶性高分子を用いた実験において、poly[N-vinylbenzyl-0-β-D-mannopyranosyl-(1→4)-D-mannamaide](PV-Man)では破骨細胞形成が有意に促進するが、PV-LAはじめ他の合成糖鎖ではそのような効果は認められないことが明かとなった。このことは、破骨細胞融合は、CD4-gp160を用いたHIVウイルスとTーリンパ球の融合とは全く異なる融合機序であることを意味している。次に、既知の骨吸収抑制物質を用いて、このterminalマンノースの発現に対する影響を調べてみた。その結果、現在骨吸収抑制剤として市販されているものの中にも、このterminalマンノースの発現を抑制することにより破骨細胞形成を抑制する薬剤があることが明かとなり、今後このterminalマンノースの発現を抑制する物質が新たなる骨吸収抑制剤となる可能性が示唆された。本年度の研究ではこのterminalマンノースの発現に関与する酵素の精製も行っているが、まだSDS上で1バンドではなく、その蛋白の同定まではできなかったが、阻害剤等の実験において、endoglycosidaseの一種であることまでは明かとなり、今後その酵素の同定および、発現機序に関し研究を続ける予定である。
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