Mechanical stressに伴う顎関節症の病態の分子機構に関する研究
Project/Area Number |
07672054
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
病態科学系歯学(含放射線系歯学)
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
末永 重明 鹿児島大学, 歯学部・附属病院, 講師 (00136889)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
濱本 定俊 鹿児島大学, 歯学部, 助手 (30244255)
河野 一典 鹿児島大学, 歯学部・附属病院, 助手 (50108750)
野井倉 武憲 鹿児島大学, 歯学部, 教授 (40102561)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 顎関節症 / Mechanical stress / 関節円板後部組織 / Gd-DTPA造影効果 / Dynamic MR画像 / Joint effusion / Nitric oxide(NO) / 炎症性サイトカイン |
Research Abstract |
本研究の目的は、顎関節症患者の関節液を用いてnitric oxide(NO)濃度の測定を行い、これらの分析結果をもとにして関節部疼痛や咀嚼筋部疼痛の病態を分子生物学的に評価すること、関節円板後部組織におけるGd-DTPA造影効果すなわち血流の増加がNO産生に起因することを解明することである。 研究方法:T2強調MR画像にみられるjoint effusionへのGd造影効果の有無、dynamicMR画像における関節円板後部組織の造影効果の程度、臨床症状の3者間の関連性についてそれぞれ検討した。関節パンピング時に関節液を穿刺吸引し、NO濃度をグリース反応を用いて硝酸塩(NO_2/NO_3)の形で測定した。なお、コントロールとしての健常者では関節液の採取が困難なため、血清中濃度の分析を行った。 研究結果:1.顎関節部に疼痛を有する症例では、関節腔内にeffusion像を有ししかもGd造影効果を示すものがほとんどを占めていた(91%)。関節疼痛以外の症例では、effusion像へ造影効果を示すものは少なかった(27%)。2.関節腔内のeffusion像に造影効果を伴った症例では、関節円板後部組織の造影効果も高かった。 3.関節疼痛症例の関節液中のNO濃度は、正常者の血清中濃度に比較して2〜3倍と有意に高い値を示した。このことから、血管壁透過性亢進によるeffusion像への造影効果や疼痛発現にはNOが大きく関与していることが示唆された。 今後の検討課題は、関節液中に浮遊した滑膜細胞を組織培養して、加圧下すなわちMechanical stressに伴う細胞動態を観察し、炎症性サイトカインやVascular endothelial growth factor(VEGF)の産生について評価することである。
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Report
(1 results)
Research Products
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