新規脂質性メデイエーターの性質を有するリゾフインゴミエリンの受容応答機構の解析
Project/Area Number |
07672342
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biological pharmacy
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
岡島 史和 群馬大学, 生体調節研究所, 助教授 (30142748)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
正 公枝 群馬大学, 生体調節研究所, 教務員 (40201561)
戸村 秀明 群馬大学, 生体調節研究所, 助手 (70217553)
近藤 洋一 群馬大学, 生体調節研究所, 教授 (70008598)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | リゾスフインゴミエリン / ホスホリパーゼC / Ca^<2+>動員 / G蛋白 / HL60白血病細胞 |
Research Abstract |
Nieman-Pick病患者組織中ではスフインゴミエリナーゼ欠損のためリゾスフインゴミエリン(スフインゴシルホスホリルコリン;SPC)が蓄積している。このSPCはプロテインキナーゼCを阻害し、細胞内Ca^<2+>プールからCa^<2+>を動員し、細胞内ではセコンドメッセンジャーの様に機能すると考えられていた。我々は今回、SPCを無傷HL60白血病細胞に作用させると確かにCa^<2+>動員が観察されるがこのCa^<2+>動員は(1)百日咳毒素(PTX)感受性であること、(2)ホスホリパーゼC (PLC)の阻害薬であるU73122で完全に抑制されること、また(3)実際にイノシトールリン酸の蓄積が観察されることを見い出した。すなわちSPCはHL60白血病細胞において、G蛋白活性化→PLC活性化→イノシトールリン酸産生を経てCa^<2+>を動員していることを明らかにした。また細胞を好中球に分化させるとGi2, Gi3の増加を反映してG蛋白を介したPLC-Ca^<2+>系活性化は増強するにもかかわらずSPCによる応答は逆に顕著に減弱することも見い出した。すなわちSPCはG蛋白を直接活性化するのではなくG蛋白より上流の作用点(おそらく受容体)に作用していることが示唆された。このようにSPCは細胞内でセコンドメッセンジャーの様に機能するだけではなく、ホルモン様物質として、特異的な細胞膜受容体を介し細胞の外からも作用し得ることが示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)