アポトーシス抵抗性変異細胞株の分離と細胞死の情報伝達機構の解析
Project/Area Number |
07672345
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biological pharmacy
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
内藤 幹彦 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助教授 (00198011)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | アポトーシス / ICE / Cell fusion / Mutant |
Research Abstract |
イ、アポトーシスの情報伝達機構を解析するために、ヒト単球系白血病細胞U937よりアポトーシス抵抗性細胞を分離した。そのうちの1つ、UK110細胞は抗Fas抗体やTNFにより誘導されるアポトーシスに強い抵抗性を示した。UK110では、アポトーシスの実行機構やアポトーシスの情報伝達に関与する既知の分子には異常は見られず、またFas抗原、TNF受容体も親株のU937と同様に発現しているため、アポトーシスの情報伝達にはたらく未知の分子に変異のあることが推測された。UK110のアポトーシス抵抗性の形質が、遺伝的に優勢であるか劣性であるかを調べるため、UK110とUK937の融合細胞を樹立した。得られた融合細胞はいずれもU937と同じアポトーシス感受性を示し、UK110のアポトーシス抵抗性は遺伝的に劣性であることが示された。今後UK110で変異を起こしている分子を同定し、アポトーシスの情報伝達における機能を解析する必要がある。 2、U937のアポトーシスにおけるICEファミリープロテアーゼの機能を解析するために、ICEファミリープロテアーゼの選択的阻害剤Z-Asp-CH2-DCBの作用を調べた。U937細胞は抗癌剤、抗Fas抗体、TNF等さまざまな刺激によりアポトーシスを起こすが、Z-Asp-CH2-DCBはいずれの刺激によるU937のアポトーシスも阻害した。しかし、Z-Asp-CH2-DCBを除くと再びアポトーシスが進行することから、ICEファミリープロテアーゼはU937のアポトーシスの実行に重要な機能を担っており、Z-Asp-CH2-DCBはICEファミリープロテアーゼを可逆的に阻害することにより、アポトーシスの進行を一時的に止めていることが推測された。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)