アルツハイマー病における神経成長抑制因子の発現制御機構
Project/Area Number |
07672356
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biological pharmacy
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
今川 正良 大阪大学, 薬学部, 助教授 (20136823)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | アルツハイマー / トリプレットリピート / サイレンサー / 遺伝子発現 / 転写 |
Research Abstract |
神経成長制御因子(GIF)はアルツハイマー病脳において、その発現が顕著に減少することから疾患との関連性が注目されている。しかし、GIFの発現パターンの組織化学的な検討や、神経細胞の成長に関するGIFの効果などがこれまでの研究の主体であり、遺伝子発現の面からの検討はほとんどなされていない。そこで脳におけるGIFの特異的発現および脳以外の組織における発現抑制機構を分子生物学的に解明することを目的とし、以下の検討を行った。 1.GIF遺伝子は脳以外では全く発現していない。そこで、培養細胞を用いて発現を抑制するエレメントを検討したところ、5′上流領域にCTGが25回繰り返したリピートを同定した。この領域を欠失させると転写能が増大すること、また合成したCTGリピートが転写抑制能を有すること、さらにこの性質はプロモーターの種類や導入する向き、位置に無関係であることからサイレンサーとして機能していることが明らかとなった。CTGをはじめとする一本鎖トリプレットリピートに結合する蛋白質の存在が最近報告されたが、二本鎖トリプレットリピートについては明らかではない。トリプレットリピート伸長に起因する遺伝子疾患については、リピートが転写領域にあり一本鎖トリプレットリピート結合蛋白質の寄与が予想されるが、GIFの場合プロモーター上に存在することから、異なった作用機序も想定される。 2.脳における特異的発現を検討するために、ラット脳アストロサイトの初代培養細胞にトランスフェクションする系を確立した。この系により、脳における特異的発現に重要なシスエレメントを検索したところ、-140塩基までの領域がプロモーター活性に重要であることが明らかとなった。培養アストロサイト核抽出液を用いたフットプリント法によりこの領域に結合する蛋白質の存在を認めた。
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Report
(1 results)
Research Products
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