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¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Research Abstract |
培養ウシ大動脈血管内皮細胞を用い、そのプロテオグリカンの産生と放出の調節を介在する細胞内情報伝達経路を検討し、以下の新知見を得た。 1.血管内皮細胞プロテオグリカンの産生調節 cyclic AMPが,内皮細胞グリコサミノグリカンの産中の抑制的調節を介在することが明らかになった。この抑制の結果,内皮細胞層へパラン硫酸が特に顕著に減少した。cyclic AMPによるグリコサミノグリカン産生の抑制的調節は,ヒト血管由来内皮細胞においても認められた。ウシ血管内皮細胞層から抽出したプロテオグリカンをDEAE-SephacelおよびSepharoseCL-4Bクロマトグラフィーよって分析したところ,cyclic AMPによる産生抑制は,ヘパラン硫酸プロテオグリカンに顕著に認められ,しかも,高分子量型サブクラスよりも低分子量型サブクラスにより強く起こっていることが示された。Sepharose CL-6Bクロマトグラフィーによって,ヘパラン硫酸鎖の平均分子量を調べたところ,cyclic AMPによって,薬45kDaから約38kDaへ,15%程度短縮していることが明らかになった。SDS-PAGEによって,ヘパラン硫酸プロテオグリカンのコア蛋白を調べたところ,cyclic AMPによる産生抑制が認められた。従って、内皮細胞ヘパラン硫酸産生において,cyclic AMPがコア蛋白の産生抑制と,ヘパラン硫酸鎖の伸長抑制を介在し,結果として,細胞層ヘパラン硫酸量を減少させるものと考えられた。 2.血管内皮細胞グリコサミノグリカンの放出調節 プロテインキナーゼC(PKC)が,内皮細胞からのグリコサミノグリカンの放出の促進を介在することが明らかになった。この促進は,ヘパラン硫酸にも他のグリコサミノグリカンにも観察された。プラスミンによる放出促進には,PKC活性化の関与は認められなかったが,トロンビンによる放出促進には,50%程度の関与が認められた。従って、PKCの活性化は,自発的放出だけでなく,生理的因子による内皮細胞ヘバラン硫酸プロテオグリカンの放出促進を介在する経路のひとつであると考えられた。
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