高血圧の発症・維持における血管内皮由来ATPの生理的、病態生理的意義に関する研究
Project/Area Number |
07672428
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
医薬分子機能学
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Research Institution | Mukogawa Women's University |
Principal Investigator |
国友 勝 武庫川女子大学, 薬学部, 教授 (40125133)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
篠塚 和正 武庫川女子大学, 薬学部, 助教授 (50117777)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | ATP / 血管内皮細胞 / α_1アドレナリン受容体 / 自然発症高血圧ラット / 血圧 / 交感神経 / シナプス前プリン受容体 / 抑制性神経伝達調節 |
Research Abstract |
1.高血圧に伴うATP遊離機能・プリン受容体機能の変化 (1)血管内皮細胞のα_1受容体刺激により惹起されるATPの遊離は、自然発症高血圧ラットにおいて有意に亢進していることを明らかにした。 (2)血管交感神経終末部の抑制性シナプス前プリン受容体の機能は自然発症高血圧ラットにおいて著しく減弱していることを明らかにした。 (3)以上の結果より、自然発症高血圧ラットにおいて、交感神経伝達を抑制的に調節しているシナプス前プリン受容体の機能が著しく減弱していることから、これが交感神経伝達の亢進に関連していることが示唆された。 2.内皮由来ATP(もしくは代謝産物)による局所循環調節機能 (1)α_1受容体刺激によるノルアドレナリン遊離抑制作用は内皮由来ATPおよびその代謝産物を介した作用であることを明らかにした。 (2)α_1受容体刺激によるノルアドレナリン遊離の抑制作用は自然発症高血圧ラットにおいて、著しく減弱していることを明らかにした。 (3)以上の結果より、内皮由来ATPによる交感神経伝達調節機構は自然発症高血圧ラットにおいて、著しく減弱していることを示唆した。 3.血圧と血中ATPレベルの関係についての検討: (1)老齢ラットは若齢ラットに比べ有意に高い血圧を示し、老齢ラットの内皮細胞におけるATP遊離機能は若齢ラットに比べ有意に減弱していることを明らかにした。 (2)老齢ラットの血中ATPレベルは若齢ラットに比べ、有意に低いことを明らかにした。 (3)血圧と血中ATPレベルの間に有意な負の相関がみられたことから、高血圧の発症・維持に内皮由来ATPが生理的もしくは病態生理的に関与している可能性を示唆した。
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Report
(1 results)
Research Products
(9 results)