Project/Area Number |
07672506
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Laboratory medicine
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Research Institution | Kobe Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
渡邊 富久子 神戸薬科大学, 薬学部, 教授 (10068322)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮沢 正 大阪府警本部, 科学捜査研究所, 主席研究員
多河 典子 神戸薬科大学, 薬学部, 助手 (00206905)
小林 吉晴 神戸薬科大学, 薬学部, 助教授 (20133647)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | モルヒネ / ドライケミストリー |
Research Abstract |
モルヒネと構造が類似する非麻薬であるナロキソンと尿中モルヒネの抗モルヒネ抗体に対する親和性の差を利用し、ドライケミストリー法による簡易免疫測定法を開発した.先ずナロキソンを膜に結合させ固相化した.すなわち、ナロキソン-3-ヘミサクシネートを合成し、ウシ血清アルブミン(BSA)と共有結合させ、膜(ナイロン66)に非特異的に固相化した.この膜に抗モルヒネ抗体およびプロテインAゴールド溶液を添加し、膜-BSA-ナロキソン-抗モルヒネ抗体-プロテインAゴールドの順に結合した膜(バイオダインR膜)を作製した.この膜はプロテインAゴールドによるピンク色を呈する.このバイオダインR膜をプラスチックボックスにセットした.この箱には上からバイオダインR膜、穴あきセロファン膜、ナイロン66膜、吸収パッドが順に重ねられセットされている.上部からモルヒネを含む尿検体を添加すると、検体中のモルヒネはバイオダインR膜上の抗モルヒネ抗体と結合するため、この膜から抗体が遊離する.検体中のモルヒネ量に応じてバイオダインR膜の色(A)が退色し、下層にあるナイロン66膜に非特異的に吸着しこの膜は着色(B)する.これらAおよびBの膜の色の変化を標準の色調表と比較し定量した.本法で測定した尿中のモルヒネの値(15例)は酵素免疫測定法(EIA)によって測定して得られた値に良く一致した. 次に、健常成人4例にけしの実およびけしの実加工食品を摂取させ、経時的に排泄される尿中モルヒネを本法により測定した.その結果、摂取後2時間で尿中排泄は最大となりその後、漸減し12時間後に前値にもどった.これらの結果はEIAによって得られた結果と良く一致した. 本測定キットは試薬中にモルヒネなどの麻薬を含まず、犯罪現場へ持参することができ、モルヒネ服用の有無のスクリーニングに有用と考える.
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