Project/Area Number |
07680024
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
家政学
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
佐藤 一精 広島大学, 教育学部, 教授 (50023487)
|
Project Period (FY) |
1995
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
|
Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
|
Keywords | ビタミンB_<12> / 貝類中のB_<12>の形態 / バイオオートグラフィー / スルヒト-B_<12> |
Research Abstract |
本研究では、天然の食品材料のうち動物の肝臓と並んでビタミンB_<12>含量が最も高い貝類に注目し、そのB_<12>の形態がどのようなものか、また、調理にともなってB_<12>の含量及び形態がどのように変化するかなどの点について検討し、以下のような成績を得た。 1.幼若なものと成熟したものの生育度の異なる貝類(カキ、アサリ、シジミ)のむき身の生のB_<12>含量(μg/100g)は、カキの場合それぞれ29、43、シジミはそれぞれ77、56であった。アサリは成熟したもののデータのみであるが、66と求められた。B_<12>含量の差は、生育度による影響以外に微生物を多量に含有する中腸腺の発達との関係が大きいように思われる。なお加熱調理による損失は30〜40%であり、ゆで加熱では、ゆで汁中から大半が回収された。 2.貝類のB_<12>の形態は、セルロースアセテート膜電気泳動又はHPLCと微生物学的定量法を併用するバイオオートグラフィーにより同定した。検出されたB_<12>の形態は、シアノ-、ヒドロキソ-、スルヒト-、メチル-、アデノシル-の各B_<12>であり、アデノシル-B_<12>の存在割合が最も高く、ヒドロキソ-B_<12>がそれに次いで高かった。幼若のものと成熟したものとの間で存在割合に差があり、幼若のものにメチル-B_<12>が多く存在した。加熱によりB_<12>は減少したが、アデノシルやスルヒト-B_<12>はかなり残存した。 3.本研究では当初よりスルヒト様B_<12>の存在に注目してきたが、HPLCと組み合わせたバイオオートグラフィーによりスルヒト-B_<12>の存在をほぼ確定することができた。このB_<12>体の存在意義の解明は興味深いが、今後の課題として残された。
|