Project/Area Number |
07680290
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
教科教育
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
谷本 美彦 宮崎大学, 教育学部, 教授 (80041052)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1995: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 成立期社会科カリキュラム / 教育指導者講習会 / IFEL |
Research Abstract |
社会科は、昭和22年に本格的に開始された新教育の理念に沿って新設された教科である。それゆえに、新教育の理念とともに、社会科の考え方(目標、カリキュラム構成、授業構成、学習指導法)を全国の教師に伝達する必要があった。文部省と連合国軍民間情報教育局(GHQ/CIE)は、いくつかの施策を通してその定着を図った。教育指導者講習会(IFEL)は、その一つであった。IFELは、昭和23年から27年にかけて全国15会場で開催され、8期110講座、参加者総数9374名という大規模な会であった。 110講座のうち、社会科に直接関係のある講座は、「教育原理」(第6期)、「小学校教育課程及び教授法」(第6期)、「中等学校教育課程及び教授法」(第6期)、「社会科教育」(第7期前期)である。各講座の概要やまとめは、参加者によって作成された研究集録とCIE側によってまとめられたCIE文書(現在、国会図書館に所蔵)に残されている。それらの資料を手掛かりに、IFELが、参加者を介して各地域の成立期社会科カリキュラムの編成に与えた影響を分析した。その結果、次のような点が明らかとなった。 教育原理部会では、教育課程を四つのタイプに類型して、それぞれの特徴が明らかにされていた。小学校部会では、社会科をコアとするカリキュラムの類型とその特徴が論じられていた。中等学校部会では、教科カリキュラムの構成の方法が論じられていた。さらに、社会科部会では、生活学習を核とするカリキュラム論が検討されていた。その結果、小学校からの参加者通して、カリキュラムのコアとしての社会科が小学校に、また中等学校からの参加者を通して、一教科としての社会科が、中等学校に定着することとなった。
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