新しいラドン娘核観測装置を用いた地滑り発生に関する基礎的研究
Project/Area Number |
07680484
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Natural disaster science
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
佐々木 嘉三 岐阜大学, 教育学部, 教授 (40021307)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田阪 茂樹 岐阜大学, 教育学部, 助教授 (60155059)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | ラドン / ラジウムA / ラジウムC′ / ピン・シリコン・ダイオード / 地滑り / 地下水 / 半透膜 |
Research Abstract |
本研究では、大きく3つの研究目的を設定していた。それは、(1)われわれの開発した高感度ラドン(Rn)測定器を改良して水没型(埋め込み型)とすること、(2)省電力化してAC電源のない野外でも長時間の観測を可能にすること、(3)短期間であっても、実際に地滑り地帯で観測し、ラドン濃度変化の特徴について検討すること、であった。 研究目的(1)については、容積1リットルのステンレス製観測容器のRn導入部を改良し、同時に半透膜であるマイクロポーラスフィルムを使用することにより、水没型とすることが出来た。この方法により、ナトリウム等のイオン化物質の耐性に弱点を持つ検出器(PINフォトダイオード)の保護にも、かなり役立っていると推定できる。(2)に関しては、低電圧・停電力のDC-DCコンバータ-及びA/D変換器の使用、データ・テイキング部の改良を行い、基板化を完成させたことによって80mA以下とすることができた。但し、長時間観測のためのデータ集積にHP-200LXを利用して省電力化を計る点では、初期の目標を十分に達成してはいない。(3)岐阜県吉城郡上宝村中尾地区及び長倉地区での観測を実施した。中尾地区は、活動的火山である焼岳より北北西3kmの位置にあり、降下火砕堆積物等が出水の度に流下し、地滑り山崩れなども起こし、地形変形の大きな地域である。Rn測定はこの地域の温泉ガス用中尾5号井で10月25日より実施した。Ra娘核であるRaAとRaC′の濃度は気圧変化に関連して変動しており(2日遅れ)、RaA/RaC′は、0.1であった。また、長倉地区は地滑りの指定地区であり、ボーリングして抜水しているが、その水のRn濃度測定を12月23日以降実施した。Rn濃度はRaA換算にして約1000Bq/m^3であり、水温は10.4℃であった。Rn濃度変動と環境要素の相関は明確ではない。なお、これら2地点の観測は継続中である。
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Report
(1 results)
Research Products
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